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TDSとは?水質基準や水道水やミネラルウォーターの測定値が分かる!

「TDSって聞いたことあるけど、どういう意味か知りたい」

「TDSを使って水質を判別する方法を知りたい」

ミネラルウォーターなどの水質は「硬度」だけでなく「TDS」という数値でも表せることをご存知でしょうか。

名前だけ聞くと難しい言葉のように思えますが、TDSとは「水の中にどれくらいの物質が溶け込んでいるかをあらわす数値」を表す測定値となっています。

この記事を読めば、TDSと硬度の違いなど水質に関する疑問を解消できるでしょう!

TDSを理解することによって私たちが普段口にする水分の選び方なども分かるようになりますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

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この記事を読むと分かること

  • TDSは水中に溶け込んでいる物質の量を示す数値
  • TDSの数値が高い=水質が悪いという意味ではない
  • 硬度の高いミネラルウォーターやポカリスエットはTDS値が高い
  • TDSの数値は熱帯魚を飼う水槽の水質管理指標になる

TDSとはどんなもの?

TDS とは 水 測定値 測定器 水質

TDS(Total Dissolved Solids)は「総溶解固形物」と訳され、カルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウム・重炭酸塩・塩化物・硫酸塩などの水中に溶け込んでいる無菌塩類と、有機物の濃度を示す数値の事を意味します。

簡単に要約すると「水の中にどれくらいの物質が溶け込んでいるか」という指標のひとつです。

この数値が高いほど、多くの物質が溶け込んでいるという意味になりますが、あくまで「不純物が多く水質が悪い」という意味ではありません。

TDSが高いからといって必ずしも水質が悪い訳ではない

よくある勘違いなのですが、TDSの数値が高いというのは「水質が悪い」という意味ではなく、あくまでも「水中の物質(電解質)の多さ」が分かる数値であり、水中の物質の中には人体に必要なミネラルも含まれています。

人体の約70%を構成する水分は電解質を含んでいることによって身体に電気を通すので、脳からの電気信号を神経や筋肉に伝えるためには、電気を通すことのできる水分が必要不可欠なのですね。

TDSが高い水はミネラルが多く含まれているという可能性がありますので、「TDSの数値が高いということは水質が悪い」と一概に判断できるものではありません。

あくまでもTDSは「物質(電解質)の量を示す数値」であり「水質の良さを示す数値ではない」ことを知っておきましょう。

TDSは電気を通さなければ有害物質も測定できない

TDSメーターは「無機イオンが多量に溶け込んだ水は電気を通しやすく、不純物のない純水は電気を通さない」という仕組みを利用して数値を測定します。

TDSメーターで測定できるのは数値だけで、「どの物質が含まれているのか」という種類の特定まではできないことから、TDSの数値だけを見て水の個性を判別することは難しいでしょう。

有害物質とされる農薬、トリハロメタン、細菌、ウイルスは不純物のない純水と同じく電気を通さないことから、TDSメーターではこれら有害物質を測定できないため、TDSの数値だけで水質の良し悪しを確認することはできません。

また、近年では水質検査と称して水道水などのTDS測定値を見せ、「TDSの数値が高いと不安を煽り特定の商品を売りつける」という悪徳商法が横行していますのでお気をつけください。

水道水やミネラルウォーターのTDSはどれくらいなの?

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ここまで、水中に溶け込んだ物質の数値を示すTDSについて解説してきました。

実際に、身近な水道水やミネラルウォーター、コーヒーのTDSはどれくらいの数値を示しているのかを見てみましょう。

ちなみにTDSの測定値を示す単位「ppm」は1000Lあたり1g含まれていることを意味しています。

身近な水のTDS測定値一覧

身近な水道水や、ミネラルウォーターのTDSがどれくらいの数値を示しているのかを調査し、以下にそれぞれの平均的なTDSの数値についてまとめてみました。

水の種類 平均的なTDS測定値
水道水 80~160ppm
ミネラルウォーター(軟水) 60~70ppm
コーヒー 11.500~13.500ppm
熱帯魚の水槽 8~100ppm

それぞれを簡単に解説していきます。

「水道水」は塩素による殺菌、そこから発生するトリハロメタンや水道管の鉛が含まれているケースが多いです。

「ミネラルウォーター」は、溶け込んでいるミネラルの総量と考えて問題ないでしょう。

「コーヒー」は美味しいとされるTDS濃度が、上記の数値で淹れたのものとされています。

「熱帯魚の水槽」は、熱帯魚を飼う際の水質管理にTDSの測定値を用いるケースが多いです。

TDSの測定値からわかること

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TDSが水中に溶け込んでいる物質の量を示す数値であることや、水道水やミネラルウォーターといった身近な水の測定値について解説しました。

最後に、TDSの測定値から分かるそれぞれの水の特徴について確認していきましょう。

硬度が高いミネラルウォーターはTDSも高い

豊富なミネラルが水中に溶け込んでいる、硬度の高いミネラルウォーターなどはTDSの測定値も高くなります。

硬度は水中に含まれているカルシウムとマグネシウムを示した数値ですが、記事の冒頭でも解説したように、TDS測定値にはそれ以外のカリウムやナトリウムといったミネラルも含まれています。

TDSの測定値だけではミネラルの種類までは判別できませんが、含まれているミネラルの「濃度」が分かるということですね。

ちなみに、水によって微妙に味わいが異なるのは、それぞれに含まれているミネラルの種類や量の違いによるものです。

好きな味、苦手な味のミネラルウォーターの成分表を確認することが、今後の自分にあった水選びの参考になるでしょう。

ポカリスエットは電解質を補給するための飲料なのでTDSが高い

ポカリスエットは、運動などによる発汗によって失われた水分や電解質を補給することを目的とした飲料です。

TDSの数値には電解質も含まれているので、電解質を含むポカリスエットは必然的にTDSの数値も高くなります。

冒頭で「TDSの数値が高いのは水質が悪いという意味ではない」という話をしましたが、TDSの数値を使って不安を煽る業者の言うことが正しいのなら、ポカリスエットは汚い水ということになってしまいますね。

ポカリスエットは電解質が多い分体内への吸収が速いため、乾いた身体への水分補給に適しているのです。

TDSはおいしいコーヒーの濃度の目安になる

TDSの測定値を用いて、おいしいコーヒーを作るための目安を知ることもできると解説しました。

コーヒーにおけるTDSの測定値は「濃度」を表し、おいしいと言われるコーヒーの濃度は「TDS11.500~13.500ppm」であるとされています。

この測定値はあくまでも測定したコーヒーの濃度を表しているだけなので、その濃度を美味しいと感じるのか不味いと感じるのかは個人の好みによる所が大きいです。

しかしTDSの測定値を参考にしながら「このくらいの数値のコーヒーが美味しい」ということが分かれば、近い味を再現することが簡単になりますね。

実際にTDSのような客観的な数値を用いて味の研鑽に励むプロも多くいらっしゃいます。

TDSの水質指標は熱帯魚の飼育水の水質管理に必要

TDSの水質指標は、熱帯魚を飼う水槽の水質管理の参考にすることにも向いています。

たとえば、正常にフィルターが機能していれば、水中の不純物が取り除かれるのでTDSの数値は低くなりますし、エサを撒けば当然TDSの数値は上がりますね。

このように、熱帯魚を飼育するためのフィルター機能が正常に動作しているかを判断する指標になるほか、水槽の水の交換のタイミングもTDSの測定値で判断できます。

TDSは聞きなじみのない用語ですが、意外にも私たちの生活と密接な関係があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

TDSとはまとめ

今回は、水の特徴を知る指標となるTDSについて解説しました。

TDSは水中に溶け込んでいる物質の量を示す数値であり、水質の良し悪しを判別する指標にはなりません。

その証拠に、ミネラルの多い硬水やポカリスエットなどの電解質の補給を目的とした飲み物のTDSの数値は高くなりますので、TDSの数値を目安にどのような物質が入っているのかを知ることが大切です。

今回の記事でお伝えした内容を、今後の水選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

本記事の作成における参照元

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