伏流水とは?分かりやすく地下水や湧き水との違いを解説
「伏流水ってどんな水?地下水や湧き水との違いは?」
伏流水とは、どういう種類の水なのか疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、伏流水は「地表より下を流れる水」ですが、これだけ聞いてもなかなかイメージが浮かばないですよね。
そこでこの記事では、伏流水の意味や定義、湧き水との違いについてわかりやすくご紹介していきます。
伏流水とは一体どんな特徴のある水なのか、意味や定義は?地下水や湧き水との違いは?などの疑問を解決したい方は、ぜひ最後まで参考にしてみてください!
この記事を読むと分かること
- 伏流水の意味や定義について
- 伏流水と湧き水の違い
- 伏流水と地下水の違い
- 伏流水を飲むと得られる効果・効能
伏流水とはどんな水?
伏流水の定義は「地表より下を流れる水」のこと
伏流水とは、地下水用語辞典によると「地表面より下の極めて浅い位置に存在する地下水」と定義されています。
主に伏流水は、河川敷や山麗の極めて浅いところにある砂礫層の中を流れており、扇状地や砂礫層が厚く蓄積されている場所の水は伏流水となりやすいです。
また、日本国土は高い山岳に多く恵まれているため、良質な伏流水に生まれることも特徴でしょう。
ただ、他の地下水とは異なり、伏流水は河道の付近を流れているため、河川の流動変化や河川水質の影響も受けやすい点もひとつの特徴です。
飲料水や上水道の原水にも使われている
伏流水は地下水の中でも、水質が良好で安定しているという点があります。
理由としては、砂礫層を流れる際に地中で自然のろ過が行われるため、水の不純物を減少させてくれることが挙げられるでしょう。
特に伏流水は作られる環境も限られており、様々な条件が揃って初めて良質な水が作りあげられます。
そのため、伏流水は天然水としての飲料水や上水道の源泉だけでなく、お酒の仕込み水としても利用されています。
伏流水と湧き水の違い
湧き水とは、地表に流れだした地下水のこと
湧き水とは、地下水が自然に地表に流れだした水のことをいいます。
地下水は山間部に降った雨や雪が元になっており、地中に染み込んだ地下水の中でも自然に地表に湧いてきたものが湧き水となります。
有名な富士山山麗の湧き水や、富山県の黒部川扇状地の湧き水を名水という場合もあります。そして、湧出タイプには崖の下から湧き出るタイプと丘の谷間から湧き出るタイプの2つに分かれます。
主に台地の崖の下、前面部分から湧き出ることが多いと言われています。
伏流水との違いは地下水が「地表に出たか」「出ていないか」
先ほど解説したように伏流水とは「河川敷や山麗の比較的浅いところにある砂礫層の中を流れている水」のことです。
逆に、湧き水の定義としては「地下水が自然に地表に流れだした水」となっています。
つまり、伏流水と湧き水の違いとしては「地下水が地表に出たか、出ていないか」という部分のみということですね。
両者ともに「地下水」の一種ですが、地表に出たか出ていないかの違いで名称が大きく異なっています。
湧き水についてもっと詳しく知りたいという方は、湧水について解説している以下の記事もぜひチェックしてみてください!
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伏流水を飲む影響や効果は?
次に、伏流水を飲むことでの体への影響・効果についてご紹介していきます。
実際に伏流水を飲んでみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
硬度によって便秘解消・ダイエット効果がある
伏流水にもミネラルが豊富に含まれた硬水と呼ばれるものがあり、硬水は便秘解消・ダイエットにも効果があり注目が高まっています。
主にマグネシウムとカルシウムの含有量が高いものが硬水となるのですが、マグネシウムは便秘薬や下剤にも使用されている成分のため、硬度が高い水であるほどダイエット効果や便秘の解消には効き目があるでしょう。
また現在の日本人はミネラル不足と言われています。日常の食材からでは摂取しきれない不足しがちなミネラルを硬水を通して摂取できることで、基礎代謝が上がり脂肪が燃焼しやすい身体になります。
さらに、脂肪の吸収を抑える効果も期待できるため、ダイエットをしている方にもおすすめの水となっています。
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飲みすぎるとお腹を壊す可能性がある
硬水に含まれるマグネシウムは、先程解説したように下剤にも使われている成分のため、飲みすぎるとお腹を壊す可能性もあるのです。
特に日本の水は軟水が多いため、硬度が高すぎる水は胃腸に負担をかけてしまいます。
便秘が解消されダイエット効果を感じたらたくさん飲みたくなるかもしれませんが、お腹を壊さないためにもまず最初は硬度の低い軟水の伏流水から試してみてくださいね。
また、硬水を飲み過ぎることの影響に関しては、以下の記事で解説しているので参考にしてみてください。
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水質検査がされていない伏流水は注意が必要
水を飲む際は安全性も大切ですが、先ほどご説明したように伏流水は自然のろ過があり、他の水より水質は良好となっています。
しかし、水質検査がされていない伏流水は、地質が汚染されているなどが理由で飲むと危険な場合があることも事実です。
どんなに地中で自然のろ過が行われていても、地表での野生動物の糞や有害物質等の影響で地質が自体が汚染されている可能性があります。
安全ではない水は食中毒や感染症の原因になりかねないので、飲用する際はしっかり殺菌処理がされている安全な水を選びましょう。
伏流水の定義や地下水や湧き水との違いまとめ
<ということで、今回は伏流水の意味・定義や湧き水との違いについてご紹介しました。/p>
伏流水も湧き水も地下水の一種ではありますが、「地下水が地表に出たか、出ていないか」によってその種類が定義されています。
また、伏流水は水質がきれいなことが一般的であるため、ミネラルウォーターや水道水の原水となっていることも多いです。
伏流水の中でもミネラルを多く含む硬水であれば、美容・健康効果を期待できるものもあるので、気になる方はぜひ日常生活の中に伏流水を取り入れてみてはいかがでしょうか。