ウォーターサーバー火事の原因4選!アース線や対策、空焚きも解説
「ウォーターサーバーで火事が起きる原因や対策は?」
近年ウォーターサーバーの普及に従って、トラッキングやアース線を原因に火事が発生しているので安全に利用するには火事を起こさない対策が必要です。
この記事ではそんなウォーターサーバーで火事が発生する原因や対策、空焚き、アース線の付け方などを紹介していきます。
この記事を読むと分かること
- ウォーターサーバーの火事、火災の原因
- ウォーターサーバーの火事の対策
- ウォーターサーバーの正しいアース線の付け方
- ウォーターサーバーの空焚きで火災は起きるのか
ウォーターサーバーで火事、火災が起きる原因
過去に起きたウォーターサーバーが出火元になった火事の事例を見てみると、製品の不具合が原因なことは非常にまれです。
ウォーターサーバーによる火災の原因は電源ケーブルやプラグ、コンセントを適切に管理していなかったケースが大半です。
ウォーターサーバーの火事の主な原因を見ていきましょう。
ウォーターサーバーで火事が起きる原因
- トラッキング現象
- グロー現象
- 漏電
- 過電流現象
- アース線を付けてない
トラッキング現象
ウォーターサーバーから火災が発生する原因として最も多いのがトラッキング現象です。
プラグを長い間コンセントに挿しっぱなしにしていることで発生します。
まずコンセントとの隙間に溜まった埃に湿気が加ってプラグ栓刃の間で放電が起こります。
そして放電している状態で長い間放置することで発火して、火事へと繋がってしまうのです。
例え電化製品の電源を切っておいてもプラグを挿しているだけで起こる厄介な現象と言えるでしょう。
ウォーターサーバーは一度設置したらコンセントを繋いだまま動かさないことが多いですし、水を扱うものなので湿気も与えやすいです。
また、キッチンに置く方が多いので、このトラッキング現象が起きやすい条件が揃っているので十分に注意してください。
グロー現象
ウォーターサーバーの火事の原因の2つ目はグロー現象です。
これはコンセントにプラグを浅く差し込んでいたり、外的要因で差し込みが緩くなることで起こる現象です。
コンセントにしっかりプラグがささっていない場合、辛うじて刺さっている一部分に全ての電力を流そうとするので次第に接続部分が異常な熱を持つようになり、最終的にコンセントが火事を引き起こします。
グロー現象が起こり始めるとプラグが熱を帯びるため触れるとわかりますが、コンセントが家具の後ろにある場合などは発熱していても気づけません。
発火し手遅れになってようやく気づくといった事故が起きますので、プラグの状態を確認しづらいので注意してください。
漏電
ウォーターサーバーなど電化製品の漏電は感電の危険がまず頭に浮かびますが、同時に火事を引き起こす原因にもなるので要注意です。
本来、電源ケーブルは絶縁されているため適切に管理しておけば漏電しませんが、ケーブルの破損、本体の不具合や故障時に漏電する危険があります。
そして漏電を起こした部分が熱くなったり、電源ケーブルから発生した火花が周辺の埃やガスに引火することで火災につながります。
本体やケーブルは滅多なことでは破損しませんが、ネズミが噛んだり、子供のイタズラなどで壊れる可能性もゼロではないです。
また、ウォーターサーバー自体が水漏れが発生しやすいので、漏電していると非常に危険と言えるでしょう。
過電流現象
過電流現象はコンセントや電線に許容量以上の電流が流れることで発生し、コンセントやケーブルが異常に熱を帯びるため最悪の場合は火災に繋がってしまいます。
基本的にウォーターサーバーの電源を直接コンセントに繋いで使っている場合は過電流現象は起きませんが、タコ足配線でコンセントに繋いでいると過電流現象が起きる可能性が高まり危険です。
ウォーターサーバーは消費電力が決して少なくないため、特に他の消費電力が高い家電とタコ足配線するとコンセントの電気容量を超えて過電流現象が起こりやすくなります。
地方や家庭によって電気容量の条件は異なりますが、電源タップの限界が1500Wであればタコ足の先にある家電製品の消費電力の合計が、1500Wを超えないようにしましょう。
リビングでテレビ、キッチンで冷蔵庫や食洗器それに電子レンジなどとタコ足配線している場合は特に危険です。
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アース線を付けてない
ウォーターサーバーの電源には必ずアース線がありますが、コンセントに付けることで漏電時の火事を防ぐことができます。
また、火事を防ぐだけでなく、落雷時の被害防止や電磁波、静電気の抑制といった効果も期待できます。
一応アース線を付けなくてもウォーターサーバーは使えますが、万が一の火事を防ぎたいのであればコンセントにつけるべきでしょう。
ウォーターサーバーのアース線の付け方に関しては後ほど詳しく解説しているので、参考にして下さい。
ウォーターサーバーによる火事・火災を防ぐ対策
ウォーターサーバーによる火事の原因の多くは日ごろのちょっとした点検や掃除で防げるものも多いです。
ウォーターサーバーを安全に管理することは自分や家族を守ることにも繋がるため、ウォーターサーバーでの火災を防ぐためにできる対策をしっかり確認しておきましょう。
ウォーターサーバーによる火事を防ぐ対策
- こまめな掃除でトラッキング現象を防ぐ
- コンセントをしっかり差し込みグロー現象回避
- アース線をつけて漏電対策
- タコ足を使わず過電流現象を防ぐ
- 高温多湿な場所は避けて設置する
- サーバーの設置の仕方に注意する
- 地震感知でブレーカーを落とす装置を設置する
こまめな掃除でトラッキング現象を防ぐ
トラッキング現象による火事は主に埃が原因で起きるので対策としては、プラグに埃が溜まらないようこまめに掃除しておくのが一番です。
プラグの掃除はつい忘れがちなので、掃除をする周期やスケジュールをあらかじめ決めておくのもいいでしょう。
また、トラッキング現象は埃とともに湿気も重要な要因となるため、コンセントやプラグにウォーターサーバーの水がかからないように注意して下さい。
火事にならずとも感電の原因にはなるので、濡れた手でプラグを触ったりするのは避けるようにしましょう。
コンセントが家電や家具の裏側にあり、こまめに掃除するのが難しい場合はトラッキング現象を防ぐブレトラックコンセントを利用するという方法もあります。
ブレトラックコンセントは、トレッキング現象が起これば自動的に電流を遮断してくれるため、火事につながりにくいというメリットがあります。
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コンセントをしっかり差し込んでグロー現象回避
グロー現象による火事を回避するためには、ウォーターサーバーのプラグをコンセントにしっかり刺さっているか確認したり、もし劣化で緩くなっているようなら使わないようにしましょう。
実は子どもがウォーターサーバーのコードに足を引っかけて、気づかない間にコンセントが抜けかけているケースは珍しくないです。
ウォーターサーバーの電源が入ったり入らなかったり不安定な場合はプラグがきちんと刺さっていない可能性が高いので確認するようにしてください。
また、定期的にプラグを触って異常な熱を帯びていないかを確認したり、ウォーターサーバーの電源ケーブルを他のケーブルを束ねたり近づけたりしないことも大切です。
アース線をつけて漏電対策
ウォーターサーバーにはアース線が付いていますが、漏電した時の感電や火災を防ぐうえで非常に重要なので必ずつけるようして下さい。
アース線とは、プラグの近くに緑色の線で繋がっている小さな金属製の部品のことで、冷蔵庫や洗濯機など水回りで使う家電には必ずついています。
アース線を繋いでおくと漏電した電気を地下に流してくれるため、人や物への被害を抑えることができるのはもちろん落雷対策にもなります。
アース線はコンセントにあるアース差込口に繋ぎますが、中にはアースの接続口がないコンセントもあるので、その場合は工事をして取り換えてもらう必要があります。
タコ足を使わず過電流現象を防ぐ
ウォーターサーバーは可能であればタコ足は使わず、コンセントから直接繋ぐようにするのも大切です。
一般的なコンセントの許容量は差込口1つ辺り15A、1500Wとなっているため、タコ足配線でこれ以上の電流量が流れると容量オーバーで火事の原因になるからです。
ウォーターサーバーだけで電力の許容量を超えることはまずありませんが、タコ足配線でいくつかの家電製品を同時に使えば簡単に限界を超えてしまいます。
例えばドライヤーは消費電力の多いものだと単体で1400Wほどの電力を使うので、ウォーターサーバーと同じタコ足コンセントで使えば非常に危険でしょう。
最近では色々なメディアでタコ足配線の危険性が取り上げられていますが、過電流現象からの火事を起こさないためにはタコ足配線をしないことが一番です。
また、ウォーターサーバーの説明書を見ると、タコ足配線はもちろん延長コードの使用も禁止事項になっています。
延長コードを利用したからといった絶対に事故が起きる訳ではありませんが、安全面を考えるとできるだけタコ足配線は避けるようにしてください。
高温多湿の場所は避けて設置する
ウォーターサーバーによる火事を防ぐには置き場所も大切となっているので、高温多湿な場所は避けましょう。
お風呂場の近くなど湿気の多い場所はトラッキング現象を誘発する恐れがありますし、高温な場所はウォーターサーバーの本体から上手く放熱できないため不具合が起きる可能性があります。
特に避けた方がよい場所はストーブや電子レンジなどの放熱する家電の近く、直射日光が当たる場所で、火事のリスクが高いので絶対に設置しないようにしましょう。
ウォーターサーバーの置き場所に関しては、下記の記事でもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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サーバーの設置の仕方に注意する
ウォーターサーバーによる火事の対策として、設置場所だけでなく方法にも注意が必要です。
まずウォーターサーバーに熱がこもらないよう、周辺の家具や家電さらに壁などから1cm以上離して設置するようにしてください。
特に背面は熱がこもりやすいため壁にくっつけてしまうと高熱になり火事のリスクが上がってしまいます。
また、プラグに水がかかるのを避けるため、できればコンセントから適度に離れたところに設置しましょう。
ウォーターサーバーは転倒防止の観点から平らな場所におくのが基本ですが、平らであってもカーペットや畳の上さらにブロックの上などは安定感が足りないので避けましょう。
感振ブレーカーを設置する
感振ブレーカーとは、震度5以上の地震が発生した際に自動的にブレーカーを落とす装置で、ウォーターサーバーに限らず様々な家電製品で火事を防止するのに役立ちます。
地震など非常時の火事発生リスクは日本に住んでいる限り常に付きまといますが、感振ブレーカーを設置することで火事リスクをある程度減らすことが可能です。
特に地震でウォーターサーバーが転倒して漏水、漏電すると火事になるリスクはかなり高いのですが、ブレーカーが自動で切れれば少なくとも漏電火災の被害を抑えることができるでしょう。
ウォーターサーバーの火事を防ぐには掃除や設置場所の調整などの対策だけでなく、非常事態での火災発生リスクを考えておくことも非常に重要です。
ウォーターサーバーのアース線を取り付ける方法
前述した通り火事の防止にはアース線の取り付けが効果的です。
そこでここからはウォーターサーバーのアース線を取り付ける方法を紹介していきます。
- 感電を防ぐため電源プラグを抜く
- アース線を切断する
※コードから20cmが目安 - 先端1.5cmほどを切断する
- アース端子に固定する
- 取り付け完了
基本的には上記の流れでウォーターサーバーのアース線を取り付けましょう。
アースには基本的に電気が流れていませんので、安心して取り付けて大丈夫です。
コンセントのアース線にネジがある場合
コンセントによってはアースの差込口にネジがついているので、その場合は少し緩めた後に「J」の形に曲げたアース線を隙間に引っ掛けましょう。
引掛けが終わったらアース線を抑えつつネジを閉めれば、取り付け完了です。
ウォーターサーバーの近くのコンセントにアース線の端子がない場合は?
電気工事を依頼する
ウォーターサーバーのアース線を付けたいけど、近くにコンセントがない場合は電気工事を依頼するのが最も確実で安全です。
電気工事の有資格者であればコンセントを通常のものからアース端子付きのものに変更できます。
料金の相場は5,000円~10,000円と少々高いですが、安心してウォーターサーバーを使いたいのであれば必要経費と割り切った方が良いでしょう。
なお、電気工事を依頼する際は近所の電気屋や家電量販店でなく、ちゃんとした電気会社を選ぶことをおすすめします。
延長コードを使う
当サイトとしては非推奨ですが、電気工事を依頼するお金がもったいない、どうしても近くにコンセントがない場合は延長コードを使って、アース端子付きのコンセントに繋ぐのも手です。
ただ、延長コードを使うと大本とウォーターサーバーの2箇所のコンセントが抜けかけ、トラッキング現象が起きるリスクが高くなります。
また、延長コードを使うとしても絶対にタコ足配線にはならないように注意して下さい。
ウォーターサーバーにアース線を取り付けない場合の注意点
絶対に濡れた手で電源に触らない
ウォーターサーバーに限った話ではありませんが、濡れた手で電源プラグやコンセントには絶対に触らないよう注意して下さい。
感電のリスクがあるだけでなく、コンセントから発火して火事になってしまう可能性もあるでしょう。
水をこぼさないように注意する
アース線を繋がない場合は電気の逃し先がないので、アース線を付けている方よりも水をこぼさないようにも注意しましょう。
ウォーターサーバーで注水する箇所の周辺には電源を置かない、万が一こぼした時に掃除がし辛い壁や他の家電製品とは15cmほどの隙間を作るようにするべきでしょう。
毎日1回は電源が抜けかけてないかチェックする
アース線を付けない場合、できれば毎日1回は電源が抜けてないかチャックをする習慣をつけるべきでしょう。
コンセントが抜けかけた状態で利用を続けると加熱による火事や漏電の原因になります。
ほこりと湿度による火花放電のリスクもありますので、できれば毎日、最低でも数日に一度は電源が抜けていないか確認するべきです。
ウォーターサーバーの空焚きで火災は起きる?
基本的には空焚きで火災にはならない
ウォーターサーバーはすぐにお湯が出せるよう温水タンクが内蔵されていますが、「ボトルの水がなくなると空焚きで火事につながるのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、日本宅配水&サーバー協会がウォーターサーバーの要件に空焚き防止機能をあげていることもあり、現在市場にあるウォーターサーバーは基本的には空焚きが起きない設計になっています。
長時間サーバーを放置する場合は火災の可能性がある
空焚きとは別に、長期間サーバーを使用しない時や長期外出中の電源の取り扱いには注意が必要なので。以下で説明していきます。
長期放置時の注意点
- 長期外出中でもサーバーの電源は切る必要なし
- 新しいボトルが無ければ空ボトルを設置しておこう
長期外出中でもサーバーの電源は切らない
火事防止や電気代の節約のため、こまめに電源を切った方がいいのではと思うかもしれませんが、1週間から2週間の外出の場合はサーバーの電気を切らない方がいいでしょう。
理由としては、電源を完全に切ってしまうとウォーターサーバーの水や内部を清潔に保つ機能が働かなくなるため、雑菌が繁殖してしまう可能性があるからです。
またエコモードが作動していると、人が居ないときに温水タンクの電源が自動で切られてしまう機種もあります。
水の衛生面を維持するためにも、長期不在時はエコモードはオフにしておきましょう!
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とはいうものの、ウォーターサーバーを2週間以上使わない場合は電源を切っておいた方がよいですが、その場合ボトルの中や内部のタンクにある水の賞味期限を過ぎてしまう可能性が高いです。
電源を切ったうえに水の賞味期限が切れるとタンク内が清潔に保てないので、ウォーターサーバーの水抜きが必要になります。
水が入ったボトルを取り外したうえでサーバー内の水もすべて出すことになりますが、水抜きの方法は機種によって違うので説明書をご覧ください。
1ヶ月以上使わない場合は再度使い始める際にメンテナンスが必要な場合があるので、カスタマーサービス等で確認しておきましょう。
長期間家を空けるなら空ボトルを設置しておこう
新しいボトルが届く前に水が空になってしまった場合は、空のボトルをつけたままにしておきましょう。
というのも、ボトルを取り外してしまうとウォーターサーバーの内部に埃などが入り、衛生面で問題が出る可能性があるからです。
ボトルに水がなくなってもタンクの中には水が入っていますし、タンクの水は全て出せないようになっているため空焚きにはなりません。
できるだけ早く交換するのがベストですが、無理に焦る必要はないので次のボトルが届き次第交換するようにしてください。
ウォーターサーバーの火事の原因や対策まとめ
年間数件ではあるもののウォーターサーバーによる火災は実際に起こっているため、火事を起こさないためには特にコンセントの管理には気を付けておきたいです。
また、高温多湿の場所は避けるなど設置場所にも気を配り、地震対策もしておくことでさらに安全性を高めることができます。
ウォーターサーバーの火事の原因で空焚きを心配するかもしれませんが、例えボトルが空になったとしても空焚きを防止する機能が付いているため心配いりません。
長期間外出する際も基本的に電源をつけたままにしておいて問題ありませんが、外出が2週間を超える場合は水抜きしたうえで電源を切るようにしておきましょう。
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