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インプラントは絶対だめと言われる7の理由。治療法するかどうか判断のポイント

近年歯の治療方法の選択肢として注目されている方法のひとつである「インプラント」。興味はあっても、実際にやってみるとなると、様々なうわさや「インプラントはダメ」というような古い情報が入ってきて、判断に迷ってしまいますよね。

今回は、インプラントが絶対にだめ、と言われている一般的な理由について解説いたします。

インプラントが実際に自分にとって良くない治療法なのか、それとも選択肢に入れるべきかを迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントは絶対だめと言われる理由

ここでは、インプラントは絶対だめ、と言われてしまう原因となる理由を7つご紹介します。

顎の骨が弱い・薄いとうまくいかない場合がある

インプラントは、顎の骨に土台を埋め込み、人口の歯を形成する治療です。

よって、インプラント治療前に必ず行うCT検査の結果で土台を埋め込む先の顎の骨が弱かったり、薄かったりすると、治療が難しくなるケースもあります。

骨の再生療法や骨造成手術で骨を強化して受けられる可能性あり

とはいえ、いまでは再生医療も進んでおり、患者さんの自家骨膜細胞を採取・培養して骨の一部を再生させて十分な厚みが確保でき、治療を受けられた例もあります。

また、「サイナスリフト」と呼ばれる骨造成手術でも、骨の土台を形成・治療できます。
骨が弱い、薄いと言われている場合でも、上記のような治療法を使えば土台形成できる可能性はあるため、ぜひ専門医に相談してみてください。

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体質や持病によってはインプラント治療のリスクが上がる

体質や持病によっては、インプラント治療を受けるリスクが高くなってしまうことがあります。たとえば、下記の疾患を持っている方は、厚生労働省のウェブサイトで確認できる「歯科インプラント治療指針」によると、手術自体がハイリスクになったり、骨の結合が妨げられたりするリスクがあるとされています。

糖尿病 手術に際しての血糖管理や骨、軟組織の治癒・結合不全リスク
骨粗しょう症 骨結合がうまくいかず、初期固定失敗や骨結合維持に対するリスク
貧血 組織が酸素欠乏となり治癒不全や免疫機能低下による感染・周囲炎リスク
高血圧症 手術により動脈硬化が進行し、合併症が悪化するリスク

ここでご紹介している疾患以外にも、「抗血栓治療を受けている方」や「ステロイド薬服用患者」など、リスクを伴う方はいます。

この疾患や治療を受けている方がインプラントを絶対に受けられない、というわけではありませんが、治療のリスクを慎重に検討する必要があるのは事実です。

現在治療中の病気や服用中の薬などがある方は、主治医とよく相談し、インプラント治療を行う口腔外科への情報提供をしっかりと行ったうえで話を進めるとよいでしょう。

外科手術による身体負担は避けられない

インプラント治療は一般的な歯科で行われる治療とは異なり「外科手術」です。顎にインプラントを埋め込むため、切開や穴をあけるといった過程もあり、体への負担が少なからずかかります。とはいえ、これらのポイントを押さえて治療を進めれば、リスクは限りなく低くなります。

  • 事前に持病や体質をしっかりデータチェック、検討したうえでの治療
  • 感染対策を行った環境下での手術
  • CTや血液検査などを使った事前診断

治療を受けるのであれば、上記の点をクリアにしてくれる、信頼できる歯科医院を選んでください。

治療費用が高額である

JSOI(日本口腔インプラント学会)のウェブサイトに掲載されたデータによると、インプラントにかかる必要は原則保険適用外のため、1本あたり20万円~50万円と、一般的な歯科治療と比べ高額です。このことからインプラント治療を敬遠する方もいるようですが、インプラントは他の治療法と比べ、きちんとメンテナンスすれば長持ちしやすい傾向があります。

よって、インプラントは高額だからだめ、と決めつけるのではなく、食事などの生活がしやすさや審美性、安定性などを他の治療法と比較して判断するのがおすすめです。

事故や疾患などにより顎が欠損している場合は保険適用となる可能性あり

ちなみに、事故や先天的な疾患で顎の骨の3分の1が欠損している場合など、特別な場合には保険適用でインプラント治療が受けられる可能性があります。

とはいえ、一般的にインプラントを受けるケースにおいては非常に珍しい例です。保険適用を受けられることは一般的にはほとんどないと言えるでしょう。

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治療期間が長く、メンテナンスも必要

インプラントは、一般的な歯科の治療と比較して治療期間が長くなります。治療開始から完了(メンテナンスだけでOKの状態)になるまで、少なくとも数か月はかかるとみておいた方が良いでしょう。

一般的には半年ほどの期間で治療は完了しますが、顎の骨の状態やその他の全身状態によってはインプラントを埋め込む前に別の治療を行う必要があります。
その場合、すぐに治療開始できる方に比べると、当然治療期間は長くなります。

とはいえ、インプラントはしっかりメンテナンスを行えば、10年以上、長いと30~40年もったという例もあります。

ちなみに、インプラントの治療後、メンテナンスは一般的に年間2回~6回程度。
特にトラブルがなければ頻繁に行うものではありませんが、別の口腔内の問題がある場合は頻度が多くなる場合もあります。

金属アレルギーに気づかず行うと危険

一般的に、インプラントに使用される金属は、金属アレルギーが起こりにくい「チタン」を主な材質として作られています。
インプラントに限らず、体内に金属を埋め込む際にはよく選択される、比較的アレルギーの起こりにくいものです。

とはいえ、すべての人にアレルギーが起こらないというわけではありませんので、万が一アレルギー体質の方が埋め込んだ後、アレルギーが起きてしまうと大変です。

インプラント治療は、必ずアレルギーテストをきちんと行ってから受けるようにしましょう。

治療後にインプラントの「周囲炎」になる可能性

治療後にきちんとメンテナンスや歯周ケアをしないと、インプラント周辺の組織で炎症がおきてしまう「インプラント周囲炎」を引き起こす可能性があります。

主な原因は歯の汚れにより、歯周病の原因菌が増えてしまうこと。もちろん、持病や体質によって炎症が起きてしまう事はありますので、そうならないように事前の診断はもちろん、治療後も口腔内を生活に保つケアやメンテナンスが非常に重要です。

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インプラントが自分に絶対だめか判断する方法

インプラント治療が自分にとって絶対だめかどうか、判断する際は次の3点に注目してみましょう。

  • 治療の最終ゴールを定める
  • 他の治療とのメリット・デメリットを比較
  • インプラントの実績豊富な医院を探し、相談してみる

治療の最終ゴールを定める

インプラント治療を検討する際は、治療の最終ゴールをどこに定めるかが重要です。

たとえば、治療は「ただ今の歯の病気の痛みを取ればよい」というのであれば、インプラント治療までは必要ありません。

治療目的によってはインプラントまで必要がないケースも

歯の治療として、症状を抑えるだけではなく「審美性に優れた歯を手に入れたい」「しっかりと自分の歯のように噛める歯がほしい」というのであれば、インプラントが適しています。

自分が歯の治療に対し、どこまでの結果を求めているのか、今一度整理してみましょう。

他の治療とのメリット・デメリットを比較

自分自身の治療目的を達成できる治療方法がインプラント以外にもあれば、それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで治療法を選ぶのがベストです。

インプラントは歯の機能回復や審美性など様々な点において優れているのは事実ですが、費用面やメンテナンスなどをみるとほかの治療より見劣りしてしまう部分もあります。

治療の最終目標も加味しながら、しっかりと見比べて最終的な判断を下しましょう。

インプラントの実績豊富な医院を探し、相談してみる

メリット・デメリットや治療目的を見ても「インプラントをしてみたい」と感じるのであれば、最後は信頼できる歯科医院を探しましょう。

インプラントの実績豊富な医師が在籍する歯科医院や口腔外科を中心に、メンテナンスのことも考えて通いやすさも重要です。

信頼できると感じる歯科医院に相談をして、不安をしっかりと取り除いた上で治療を受けるのがおすすめです。

インプラントは絶対だめか問題の結論

インプラントは絶対にだめか、という問いに対して、結論としては「NO」と言えます。

インプラントが「絶対だめ」なわけではない

インプラントにはメリット・デメリットがありますが、それはほかの治療法も同じこと。

自分にあった治療法を選ぶ中でインプラントが最適なら、持続性やほかの歯への負担を考えると、インプラントを選ぶのがベターです。

ただし、顎の骨に状態が悪く、別の治療を受けてもインプラントの埋め込みに堪えられない場合や、持病との相性が悪くインプラントを行うことで危険があるような場合には「絶対ダメ」と言えるでしょう。

インプラント以外の治療法が適しているケースも

費用や体質面などの問題でインプラントが難しい場合でも、ブリッジや入れ歯など他の治療法が適しているケースもあります。

たとえば、持病や顎の状態が悪く単純にインプラントが難しい場合には、費用やメンテナンスのしやすさは入れ歯が適しています。

一方、インプラントは難しいが審美性にも優れた治療法が良い場合には、見た目の違和感が少ないブリッジがおすすめです。

大事なのはインプラントを含めた「最善の治療法」選び

最終的には、歯科と相談し、自分の状態や治療の最終目標をよく吟味した上で「自分にとって最善の治療法」を見つけることが大切です。

ひとつの治療法だけにこだわらず、インプラントを含めそれぞれの方法についてよく理解し、信頼できる歯科医師を見つけて治療していきましょう。

まとめ

インプラント治療は近年注目されている歯の治療方法の一つですが、中には絶対にだめと考えている方がいるのも事実です。

だめと言われる理由は本記事でご紹介した通りいくつかありますが、きちんと事前に検査を受け、医師と相談しながら行えば、リスクは最小限に抑えられます。

自分にインプラント治療があっているかが気になる方は、まずは気軽に歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

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