給湯器のリモコン交換は自分でできる?費用はどれぐらいかかるのか、なども解説
給湯器とは本体にスイッチ等は付いておらず、基本的にリモコンで操作するものです。だからこそ、リモコンが故障してしまうとまったく使えなくなってしまいます。リモコンが故障した時「修理を依頼したらお金もかかるし、自分で交換できないかな?」と、考える人もいるでしょう。しかし、そもそも給湯器のリモコンはDIYで交換してもよいものなのでしょうか?
本記事では、給湯器のリモコン交換は自分でできるのか、自身で交換した場合・業者へ依頼した場合は費用がどれくらいかかるのか、などについて解説していきます。
給湯器のリモコン交換は自分でできる
給湯器のリモコンを自分で交換というと、かなりマニアックな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。実際、違法行為にはならないのかどうかも気になるところです。
給湯器のリモコン交換はDIYも可能
給湯器のリモコンを交換するのに電気工事士などの資格は不要です。したがって、じつはDIYで給湯器のリモコンを自分で交換するのは違法行為にはならないということになります。
ただし、リモコンの配線を結線するにはカシメなどの専門的な工具が必要になります。リモコンの交換を自分で行うのは不可能ではないとしても、DIYに慣れていない人にはおすすめできないので注意してください。
自分で給湯器のリモコン交換する方法
DIYに自身があり「リモコンを自分で交換してみよう!」という時は、ドライバー、カシメ、マスキングテープ、コーキング剤をまず用意しましょう。作業手順は以下の通り、非常にシンプルです。
1.古いリモコンを撤去する
最初に電源を落として、これまで使っていたリモコンを壁から外します。
2.新しいリモコンを設置する
新しいリモコンの配線を給湯器の配線につなぎ、壁に取り付けます。
3.コーキングする
リモコン本体にマスキングした後、周囲にコーキング剤を塗って水やゴミが入り込まないようにします。
4.通水テストを行う
給湯器の電源を入れ、最低温度・最低水位でお湯張りできるかテストします。
自分で給湯器のリモコンを交換する際の注意点
以上のように給湯器の交換は比較的簡単な作業といえます。しかし、各工程で注意すべきポイントもいくつかあり、けっして簡単なわけではありません。
下地をきれいにはがす
古いリモコンを外した時、下地も完全に撤去してください。下地がわずかでも残っていると、新しいリモコンを設置した時にガタつく原因になります。
電源線を穴の中に落とさない
給湯器とリモコンをつなぐ電源線は大変細いものです。古いリモコンを外す際、電源線を誤って壁の穴の中に落とさないようにしましょう。もし、落としてしまうと壁を壊して取り出さなければいけないのでくれぐれも注意してださい。
コーキングする場所に注意
給湯器メーカーによってコーキングが必要な部分は異なります。たとえば、ノーリツは右辺・左辺・上辺の3辺ですが、リンナイは4辺すべてにコーキングしなくてはいけません。
給湯器のリモコン交換にかかる費用
給湯器のリモコンを交換する際、費用はどれぐらいかかるのでしょうか。DIYで済ませた場合、メーカーまたは近所の専門業者に依頼した場合について、それぞれの違いを解説します。
DIYなら実費のみ!数千円というケースも
DIYで給湯器のリモコンを交換した場合、リモコン代しかかかりません。新品をメーカーから取り寄せると少なくとも1万円程度は必要ですが、ヤフオク・楽天・メルカリなどで中古を数千円で入手できることもあります。
しかし、あくまでもそれはレアケースです。現在使っている給湯器に対応するリモコンが偶然にもオークションに出品されていたら、それだけで相当ラッキーといえます。型番が古いほど、そのような幸運はまず巡ってこないと考えて下さい。
メーカーに依頼すると2~3万円
給湯器のリモコンの交換をメーカーに依頼した場合、リモコン本体価格+作業代で2~3万円はかかります。DIYよりも安心ですが、やはりどうしてもコストはかかります。
また、メーカーに依頼しても、実際は近所の専門業者が派遣されてくるというケースが大半です。メーカーから専門業者に連絡が行き、その後にやっと作業員が派遣される流れなので、作業が完了するまでに時間もかかってしまいます。
費用を抑えたいなら地元の専門業者がおすすめ
メーカー経由ではなく、地元の専門業者に直接依頼すればよりお金も時間もかかりません。オークションでリモコンを安く入手できたら、取り付けだけを専門業者に依頼することも可能で、この場合は作業工賃も3,000円程度とあまりかかりません。
ただし、作業工賃が安い分、遠方に出張してもらえないことも多々あります。また、信頼できる専門業者を選ばないと「メーカーに依頼する以上にお金がかかってしまった」ということにもなりかねません。
業者を選ぶ際にはこれまでどのような工事実績があるのか等しっかりと調べて見定めるようにしましょう。
リモコンだけではなく給湯器も交換した方が良い?
給湯器のリモコンが故障した時、いっそのこと本体ごと交換するというのもひとつの方法です。そうなると、もちろんDIYはできませんし費用も倍以上かかりますが、メリットも少なくありません。
給湯器+リモコン交換にかかる費用は約6~30万円
リモコンだけではなく給湯器本体も交換するとなると費用は約6~30万円とどうしても高額になってしまいます。どの給湯器を希望するかによって値段は異なりますが。人気機種の場合はメーカーから取り寄せるのに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
お金も時間もかかったとしても、最新の給湯器に交換するメリットも少なくありません。新しい給湯器にはさまざまな便利な機能がついていますし、光熱費も安くなります。初期費用はかかったとしても、長い目で見ればけっして損ではありません。
リモコンだけでなく給湯器本体も交換しなければいけないケース
リモコンだけの故障だったとしても、どうしても給湯器本体ごと交換しなければいけないケースもあります。
リモコンが製造中止となっている場合
給湯器は寿命を約8年として設計されているものがほとんどです。そのため、販売開始から8年以上たっている機種の多くが、部品もリモコンも製造中止になっています。運良く給湯器本体が長持ちしていても、対応するリモコンが入手できないのでは丸ごと交換するしかありません。
給湯器そのものの寿命が疑われる場合
8年以上使っている給湯器は、いつ故障してもおかしくないといっても過言ではありません。リモコンだけが壊れたと思っていたら、本体の方も寿命が来ていたという例も多々あります。
古い給湯器のリモコンが壊れたら、本体もそろそろ寿命と考えて間違いありません。この機会に給湯器本体ごと交換するのをおすすめします。
まとめ
「給湯器のリモコンはDIYで交換できる」と聞いて意外に思った人も多いかもしれません。しかし、作業的には古いリモコンを壁から外して新しいリモコンを取り付ける程度のことなので、じつは誰でもできることなのです。とくにDIYに慣れている人なら簡単に感じるかもしれません。お金も時間もかからないのもうれしいポイントです。
しかし、「誰でも簡単にできる」というものではありません。万が一、給湯器の電源配線を壁の穴の中に落としてしまったら、壁に穴を開けなければいけないなど大事になってしまいます。
また、給湯器に対応したリモコンが入手できるとも限りません。やはり、給湯器のリモコンが壊れた時は信頼できる専門業者に交換を依頼するのが無難といえるのではないでしょうか。