給湯器のエラーコード900の意味は?原因と対処方法を解説
給湯器のエラーコード「900」は、給排気口の詰まりや閉塞、給湯器本体の燃焼の不具合や異常が原因で起こるエラーです。
誤検知であれば簡単に復旧できますが、給湯器内部の詰まりの場合は専門業者に依頼が必要です。また、ゴミ詰まりではなく経年劣化などが原因の場合、給湯器の交換も検討しておく必要があります。
エラーコード「900」が出た際は、自己判断をせずに正しい方法で対処してください。
給湯器のエラーコード「900」の不具合内容
給湯器の給排気の詰まりや閉塞を検知した場合や、給湯機器本体の燃焼に不具合があると、エラーコード「900」が表示されます。
エラーコード「900」は、給湯運転や床暖房などの暖房運転をした際に発生することがあります。このエラーが発生すると、給湯も暖房も使えなくなってしまいます。
同様のエラーコードに「901」「902」「903」があります。頭に「90」が付くエラーは、いずれも給排気閉塞異常を示しています。
エラーコード90*系統の内容
エラーコード | エラーの内容 |
---|---|
900 | 給排気閉塞異常、給排気口の詰まりや給湯器本体の燃焼の不具合 |
901 | 給湯 給排気閉塞異常、給湯燃焼異常(出力低下) |
902 | ふろ 給排気閉塞異常、ふろ燃焼異常・高温検知 |
903 | 暖房 給排気閉塞異常、暖房燃焼異常(警告表示、機器停止) |
同じ給排気閉塞異常でも、発生した場所に応じて「90」以降のエラーコードは異なります。
おおまかには給湯機器の排気口・給気口が閉塞している可能性
給湯器のエラーコード「900」は、給排気の経路の閉塞(給・排気閉塞異常)を示しています。主な原因としては、ゴミ詰まりなどの外的要因、経年劣化、電装ユニットの異常が考えられます。
物理的な詰まりの原因の多くは、ビニールのような飛来物や蜘蛛の巣、室外機の囲いなどが影響して給排気口を塞いだことにより、給湯器の燃焼を妨げています。
エラーコード「900」が表示されると燃焼が正常にできず、給湯器の出力低下を招くため機器の寿命を縮めることになります。
給湯器のエラーコード「900」の対処方法
給湯と暖房機能も全て止めて、給湯・暖房リモコンの運転スイッチを「切」り、数分間ほど待ちます。
再度、給湯リモコンのスイッチを「入」れ、給湯器を運転状態にしてエラーの有無を確認します。エラーが出ずにお湯が出る・暖房機能(床暖房や浴室暖房など)が使える場合、そのまま使い続けることは可能です。
エラーが消えない場合は、外に出て給湯器の給排気筒(給排気口)周りに物理的な詰まりの原因がないか確認してください。給湯器内部の詰まりについては自ら確認できないため、専門業者に依頼する必要があります。
雪が積もっていたり風が強いなど、天候が著しく悪い場合は、天候の回復によって症状が改善することもあります。
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給湯器のエラーコード「900」の深刻度
エラーコード「900」の給湯器における不具合の深刻度は、誤検知・外的要因のゴミ詰まり・悪天候(大雪、強風)以外で発生した場合は中~高程度です。
誤検知の場合は、給湯器リモコンの電源オンオフでエラーは解消されます。解消しない場合は、外から見える給排気口(給排気筒)の物理的な詰まりの可能性があります。
給排気筒の詰まりを解消しても再発する場合、大雪や強風で天候が悪いのであれば、様子見をするか業者に相談します。
リンナイの給湯器エラー「900」原因と対処方法
原因は給排気閉塞異常
リンナイの給湯器エラー「900」は、給排気閉塞異常を示しています。
給気・排気経路の閉塞や熱交換フィンが詰まった場合にエラーコード「900」が表示されます。外的な原因としては、飛来物(ゴミ袋)や蜘蛛の巣、積雪などが閉塞を招くこともあります。
対処方法・表示内容
給湯器や暖房の使用を止めて、給湯器・暖房機能リモコンの運転スイッチを「切」ります。暫く待って、リモコンの運転スイッチを「入」れます。
エラー表示が消えているか確認し、消えていればエラー発生時と同様の状況を再現してお湯を出したり、暖房機能を使用できるか試してください。問題がなければ、一時的なエラーだった可能性があります。
エラーが消えていない場合、給湯器の給排気筒(給排気口)付近にゴミなどが詰まっていないか、外的要因を確認します。ゴミなどが詰まっていたら、取り除いた上で給湯・暖房リモコンの運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているか確認します。
エラーコードが消えなかったり、頻発するような場合や機器が復旧できない場合は、メーカーのリンナイや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
ノーリツの給湯器エラー「900」原因と対処方法
原因は給湯機器本体の燃焼の不具合
ノーリツの給湯器エラー「900」は、給湯機器本体の燃焼の不具合を示しています。
給気口または排気口が塞がれていたり、詰まったりしていると給湯器エラーコード「900」が表示されます。
対処方法・表示内容
すべての給湯暖房の使用を止め、給湯器リモコンと暖房機能リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待ってから再度運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
エラー表示が消えていれば、一時的な誤検知などによるものだった可能性があるので、再発生しなければ使用し続けても大丈夫です。
エラー表示が消えない場合、給湯機器の排気口・給気口が閉塞している可能性があります。外の給湯機器を確認して、ゴミや雪などで給排気口が塞がっていれば対応します。
エラーコードが再点灯する場合や給湯機器が復旧できない場合は、メーカーのノーリツや給湯器業者に修理点検を依頼してください。また、給湯機器を10年以上使っている場合は、取り換えを検討してください。
パーパスの給湯器エラー「900」原因と対処方法
原因は給気汚染・燃焼ファン閉塞検出
パーパスの給湯器エラー「900」は、給気汚染・燃焼ファン閉塞検出を示しています。
経年劣化や飛来物などによる排気筒詰まりが原因の場合もあり、給気・排気経路が詰まった時にエラーコード「900」が表示されます。
対処方法・表示内容
給湯・暖房の使用を止めて、給湯器リモコンと暖房機能リモコンの電源を「切」ります。しばらく待ってから、再度運転スイッチを「入」れます。
エラーが出た時と同じように、給湯や暖房機能(床暖房など)を使ってみて、再発生しないかどうか試します。特にエラーが再発生しなければ、問題ありません。
エラーが消えておらず、エラーが再発生するような場合は、給湯器の給排気口周りに物理的な詰まりが無いか確認します。
原因を全て対処してもエラーコードが消えない場合や復旧しない場合、メーカーのパーパスや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
パロマの給湯器エラー「90」原因と対処方法
原因は給湯給気汚染異常
パロマの給湯器エラー「90」は、給排気閉塞異常を示しています。
熱交換器(内胴)、シロッコファン、給気口に異常がある場合にエラーコード「90」が表示されます。原因としては、給気口の詰まりなどが考えられます。
対処方法・表示内容
お湯など全ての給湯の使用を止めて、給湯器リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待ってから、運転スイッチを「入」れます。
エラー表示が消えている場合は、エラー発生時と同様に給湯を使用して再発生しないかどうか試します。エラーが発生しなければ、使い続けて問題ありません。
リモコンのオンオフでエラーが消えていなかったり、復旧してもエラーが再発するような場合は、給湯器の給気口周りにゴミなどの詰まりが無いか確認します。給気口に詰まりなどがあれば清掃を行います。
対処してもエラーが消えない場合や機器が使えるようにならない場合、メーカーのパロマや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
東京ガスの給湯器エラー「900」原因と対処方法
原因は給排気閉塞異常
東京ガスの給湯器エラー「900」は、給排気閉塞異常を示しており、給気・排気経路が詰まった時に表示されます。
経年劣化や給排気口のゴミ詰まりなどが原因の場合にも、給湯器エラーコード「900」が表示されます。
対処方法・表示内容
給湯器や暖房の使用を止めて、給湯器・暖房機能リモコンの運転スイッチを「切」ります。暫く待った後、給湯リモコンの運転スイッチを「入」れます。
エラーコードが消えているか確認します。エラーが消えていれば、エラー発生時と同様の状況を再現してお湯を出したり、暖房機能(床暖房など)を使用できるか試してください。問題ない場合は、そのまま使い続けられます。
エラーが消えない場合、給排気口にゴミなどが詰まっていないか外に出て確認します。ゴミが詰まっていたら取り除き、給湯リモコンの運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているか確認します。
エラーコードが消えなかったり、給湯機器が復旧しない場合は、メーカーの東京ガスや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
大阪ガスの給湯器エラー「900」原因と対処方法
原因は給気口または排気口が塞がれている
大阪ガスの給湯器エラー「900」は、給気口または排気口が塞がれていることを示しています。
給気・排気経路で詰まりを検知すると、給湯器エラーコード「900」が表示されます。
対処方法・表示内容
お湯などを止めてから、給湯器リモコンの運転ボタンを押して、スイッチを「切」ります。5秒以上経ってから、再度スイッチを「入」れます。
給湯器リモコンのオンオフでエラーが消えない場合、外にある給気口や排気口がゴミなどで覆われていないか確認してください。覆われていたり、給排気筒に何か詰まっていたら取り除き、再度給湯器リモコンの電源オンオフを試します。
これらの対処をしてもエラーが消えない場合や再発生する場合は、メーカーの大阪ガスや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
給湯器のエラーコード「900」が直らない場合
給湯器業者に修理・交換を見積もりするのが無難
各給湯器メーカーの復旧手順を試してもエラーコード「900」が直らない場合、経年劣化等による寿命が近い可能性や給湯器内部のゴミ詰まりなどが考えられます。
対処しても直らないと給湯器内部のゴミ詰まりの可能性は高く、メーカーや給湯器業者に対応してもらうしか方法はありません。
また一時的に直っても再発生してしまい、その後は直らないような状況であれば、重大な故障や事故が発生してしまう前に、メーカーや給湯器業者に点検修理を依頼することをおすすめします。
まとめ
給湯器のエラーコード「900」は、給排気口の詰まりや閉塞などによる給排気閉塞異常、給湯器本体の燃焼の不具合が原因で起こるエラーでした。
給湯器エラー「900」が出てしまうと、給湯・暖房(床暖房や浴室暖房など)が使えなくなってしまいます。
誤検知であれば給湯器リモコンのオンオフでエラーコードも簡単に解除できますが、給排気口に物理的な詰まりがある場合は対応が必要になります。
対処してもエラーコード「900」が消えず、直らないような場合は、使用している給湯器メーカーや給湯器業者に相談しましょう。