給湯器のエラーコード310、311の意味は?原因と対処方法を解説
給湯器のエラーコード「310」「311」は、凍結防止ヒーターの連続運転や、温度を感知するサーミスタ部分で異常を感知したことを示すエラーです。
給湯器におけるエラーの深刻度は中程度で、サーミスタの誤検知であれば簡単な操作で復旧できます。ただし、サーミスタが断線していたり、漏電や回路が故障している可能性もあるので注意が必要です。
エラーコード「310」「311」が出た際は、自己判断をせずに正しい方法で対処してください。
給湯器のエラーコード「310」「311」の不具合内容
外気温が低い時に作動する給湯器の凍結防止ヒーターが連続運転していたり、サーミスタが異常を示すとエラーコード「310」や「311」が表示されます。
また、意図しない漏電や抵抗値に異常を感知した場合にも、同様のエラーコードが出ます。
同様のエラーコードに「312」「313」があります。頭に「31」が付くエラーは、いずれもサーミスタの異常を示しています。
エラーコード31*系統の内容
エラーコード | エラーの内容 |
---|---|
310、311 | 低温感知サーミスタ異常、給湯入水サーミスター異常 |
312 | ふろサーミスタ異常、ふろの自動湯はりや追い焚きができない |
313 | 暖房高温サーミスタ異常、給湯器の暖房機能が使用できない |
同じサーミスタの異常でも、発生した場所に応じて「31」以降のエラーコードは異なります。
おおまかにはサーミスタ異常の状態
給湯器のエラーコード「310」「311」は、主に温度を感知するサーミスタに異常があること(低温感知サーミスタ異常など)を示しています。
例えば、外気温が高い状態にも関わらず凍結防止ヒーターが作動していたり、凍結予防運転が作動している場合、正常に機能していないため原因の特定が必要です。
各給湯器メーカーごとのエラー内容
メーカー名 | エラーコード | 不具合内容 |
---|---|---|
リンナイ | 310 | 低温感知サーミスタの異常を検知 |
ノーリツ | 310 | F点(点火部分)サーミスタで異常を感知 |
パロマ | 311 | 出湯サーミスタの異常や断線または短絡 |
パーパス | 311 | 出湯温サーミスタの異常を感知 |
東京ガス | 310 | 点火部分のサーミスタに異常 |
大阪ガス | 311 | サーミスタの異常を感知 |
長府製作所 | 310 | BU入サーミスタで異常を検知 |
給湯器のエラーコード「310」「311」の対処方法
すべてのお湯の使用をストップした後、給湯器のスイッチを「切」ります。しばらく待って、給湯器のスイッチを「入」れてエラーが消えているか確認します。エラーが再発しなければ、そのまま使い続けることができます。
エラーが消えなかったり、何度もエラーコード「310」「311」が出るようなら、断線等の故障が考えられます。その場合、給湯器電装部品の修理または給湯器の交換が必要になります。
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給湯器のエラーコード「310」「311」の深刻度
給湯器における不具合としての深刻度は中程度で、サーミスタの誤検知などであればエラーはすぐに解消できます。
しかし、給湯器電装部品の故障だった場合の深刻度は高く、基本的に自力では対処できません。使用している給湯器メーカー、給湯器業者による点検修理が必要になります。
リンナイの給湯器エラー「310」原因と対処方法
原因は低温感知サーミスタの異常
リンナイの給湯器エラー「310」は、低温感知サーミスタ部分の異常を検知したことが主な原因です。
また、サーミスタ部分の断線や漏電、サーミスタの短絡でもエラーコード「310」が表示されます。
対処方法・表示内容
すべてのお湯の使用をストップし、リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待って、運転スイッチを「入」れてエラーが消えているかどうか確認します。
エラーが消えなかったり、何度も同じ症状が出る場合、低温感知サーミスタが短絡または断線しています。早急にメーカーのリンナイや給湯器交換業者に修理点検を依頼してください。
ノーリツの給湯器エラー「310」原因と対処方法
原因はF点サーミスタの異常
ノーリツの給湯器エラー「310」は、F点(点火部分)サーミスタで異常を感知したことが主な原因です。
また、地絡など意図しない漏電があったり、短絡や抵抗値に異常があるとエラーコード「310」が表示されます。
対処方法・表示内容
シャワーなどの給水栓を全て閉め、リモコンの運転スイッチを「切」ります。再び、運転スイッチを「入」れてエラーが消えているかどうか確認します。
エラーが消えなかったり頻発する場合、サーミスタの故障や部品の故障が考えられます。ただちに、メーカーのノーリツや給湯器交換業者に修理交換を依頼してください。
パロマの給湯器エラー「311」原因と対処方法
パロマの給湯器では、エラー「310」に該当する症状がエラーコード「311」として表示されます。
原因は給湯入水サーミスター異常
パロマの給湯器エラー「311」は、出湯サーミスタの異常や断線または短絡が考えられます。
対処方法・表示内容
エラーコード「311」が出たらすべてのお湯の使用を止めて、リモコンの運転スイッチを「切」ります。
しばらく待ってから運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
消えない場合には、部品が故障している可能性が高いため、メーカーのパロマや給湯器交換業者への点検依頼が必要になります。
パーパスの給湯器エラー「311」原因と対処方法
パーパスの給湯器では、エラー「310」に該当する症状がエラーコード「311」として表示されます。
原因は出湯温サーミスタの断線または短絡
パーパスの給湯器エラー「311」は、出湯温サーミスタの異常を感知したことを示しています。
基本的に他メーカーのエラーコード「310」と類似する原因が考えられます。
対処方法・表示内容
エラーコード「311」が出たら給湯器の使用を止め、リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待って運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
エラーが消えていない場合やエラーが頻発する場合、メーカーのパーパスや給湯器交換業者に点検を依頼してください。
東京ガスの給湯器エラー「310」原因と対処方法
原因はF点サーミスタの異常
東京ガスの給湯器エラー「310」は、点火部分のサーミスタに異常があることを示しています。
外気温が低いと作動する低温感知サーミスタが誤作動を起こしているため、原因の特定が必要です。
対処方法・表示内容
シャワーなどの給水栓を閉めてから、リモコンの運転スイッチを「切」ります。再び運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
再操作してもエラーが消えなかったり頻発する場合、メーカーの東京ガスや給湯器交換業者に点検修理を依頼してください。
大阪ガスの給湯器エラー「311」原因と対処方法
大阪ガスの給湯器では、エラー「310」に該当する症状がエラーコード「311」として表示されます。
原因はサーミスタの異常感知
大阪ガスの給湯器エラー「311」は、サーミスタの異常を感知したことで運転が停止になったことを示しています。
対処方法・表示内容
エラーコード「311」が出たら、給水栓を閉めてからリモコンの運転スイッチを「切」ります。再び運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
消えていない場合やエラーが頻発する場合には、メーカーの大阪ガスや給湯器交換業者に点検修理を依頼してください。
長府製作所の給湯器エラー「310」原因と対処方法
原因はBU入サーミスタの異常
長府製作所の給湯器エラー「310」は、BU入サーミスタで異常を検知したことを示しています。断線またはショートしている可能性があるので、復旧しない場合には修理交換が必要です。
対処方法・表示内容
給湯栓を閉めてから運転スイッチを「切」り、しばらく待ってから運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
エラーが消えていない場合やエラーが頻発する場合、メーカーの長府製作所や給湯器交換業者に点検を依頼してください。
給湯器のエラーコード「310」「311」が直らない場合
各給湯器メーカーの復旧手順で対処をしても、給湯器のエラーコード「310」「311」が消えない場合、サーミスタ部分のショートまたは断線などの可能性が高いです。
給湯器業者に修理・交換を見積もりするのが無難
給湯器のエラーコード「310」「311」は、機器の誤検知であればリモコンのオンオフでエラーが消えます。しかし、エラーが消えなかった場合、サーミスタ部分が壊れているなど不具合の深刻度が一気に高くなります。
このエラーが出ると故障の原因の特定が必要になるため、早急にメーカーや給湯器業者に相談することをおすすめします。
まとめ
給湯器のエラーコード「310」「311」は、主に低温感知サーミスタ異常などサーミスタ部分の異常が原因で起こるエラーでした。
外気温が高いのにも関わらず、低温感知サーミスタが作動していたら部品の故障や給湯器が故障している可能性が高いです。
低温感知サーミスタ異常などによって給湯器が使えなくなる前に、使用している給湯器メーカーや給湯器業者に相談するようにしましょう。