給湯器の電源はつけっぱなし・都度消しのどちらがお得?電気代・ガス代への影響は?

「給湯器の電源は切ったことがない」という人もいれば「朝オンにして夜オフにしている」という人もいるかもしれません。
エアコンも実はつけっぱなしがお得なのではなどと度々話題になっていますが、はたして給湯器の場合はどうなのでしょうか?
この記事では、給湯器の電源はつけっぱなしと都度消しのどちらがお得なのか、電気代やガス代への影響などについて解説します。
ガス給湯器に電源が必要な理由
ガス給湯器といってもガスだけで動いているわけではありません。ガス給湯器も電化製品の一種で、お湯を沸かすには電気も必要です。具体的に、ガス給湯器は何に電気を使っているのでしょうか。以下で、給湯器に電力が必要な理由を確認していきましょう。
給湯器の各種センサー等は電気が動力
キッチンの蛇口やシャワーから給湯器が沸かしたお湯が出てくるまでには、以下のようなプロセスを経ています。
- ハンドルをひねる。
- 給湯器の中に水が流れ込む。
- 水の流れを水量センサーが読み取る。
- 給湯器がお湯を沸かす準備に入る。
- ガスの点火に必要な空気をバナーに送り込むファンモーターが回る。
- イグナイターが火花を発生させたところに、開いたガス量制御弁からガスが流れ込み炎が発生。この炎で水をお湯にする。
- 温度センサーとガス量制御弁を連動させながらリモコンで設定された温度になるようにガスの量を調整。
- 水量制御弁で水量を調整。
水を引き込んでガスで加熱、適温適量のお湯を準備するプロセスの途中で、各種センサーや制御弁が作動させているのは全て電気です。意外かもしれませんが、給湯器もひとつの電化製品です。
給湯器をつけっぱなしにした時の電気代は?
各種センサーを動かすためだけではなく、給湯器も他の電化製品同様に待機電力が発生しています。使用中ではなくても、電源につながっている限り一定の電気を消費しているのです。
給湯器にかかる待機電力は1年間に約2,000円!
給湯器の待機消費電力は電源をオンにしたままだと約8Wなので、電気代を26円/1kWhとした場合、もし1年間電源を入れっぱなしにしていたら…
待機電力の計算式
8÷100×24時間×365日=1,822円
つまり、およそ2,000円の電気代がかかっている計算です。「意外とかかっている!」と、思った人も多いのではないでしょうか。
つけっぱなしと都度消し、電気代はどちらがお得?
エアコンはつけっぱなしの方がお得かもしれないというのはネットでもたびたび話題になりますが、給湯器はどうなのでしょうか。
電気代そのものはどちらでもあまり変わらない
電源をオンにしている限り、ほんの少し水を出そうとしただけでもガス給湯器は着火の準備に入り、各種センサーが作動してしまうことがあります。そのため、わずかな電気代ではありますが、毎日何度も加算されているケースも少なくありません。
ただ、その電気代はごく小さなものなので、1人暮らしや2人世帯であればつけっぱなしも都度消しも電気代は大差ないといえます。一方、大家族では電気代の差は出てきますが、それでも年間で数百円違う程度といえるでしょう。
ミキシングハンドルに注意!
水とお湯をミキシングして使えるミキシングハンドルはとても便利ですが、電気代という観点からすると注意しなければいけません。
「水だけを出しているから給湯器は作動していないはず」と、思っても、ほんの少しお湯側にハンドルが傾いているだけで給湯器に水が流れ込み、一連の湯沸かしプロセスがスタートしてしまうので注意してください。
電源つけっぱなしは光熱費アップの原因に
電源をつけっぱなしにしても都度消しにしても、給湯器の機能的には電気代は大差ありません。しかし、給湯器の電源をつけっぱなしにしているということは、その他の電化製品もあまりこまめにオンオフしていないのではないでしょうか。
給湯器をはじめとして電源を都度消しすることで、わずかでも電気代を節約できる電化製品は少なくありません。「年間でほんの数百円の差しかないならつけっぱなしでもいいか」と思っても、すべての電化製品を合算したら数千円の差になるということもあります。
給湯器の電源はどこにある?
給湯器の電源は、台所やお風呂場のリモコンでオン・オフにするのが通常です。ただし、リモコンで電源がつかない・操作しても温度が変わらないなど、給湯器がうまく動作しない場合、給湯器本体に供給されている電源を落とすことで改善する場合があります。
給湯器本体の電気の供給方法は、給湯器の種類・設置場所によって異なります。
外壁のコンセント
外壁についているコンセントを使用して電源供給する方法です。ガス給湯器の場合、ほとんどが外壁コンセントを使用するタイプです。
屋内で使っている家電製品と同じ要領でコンセントを抜き差しできます。電源コンセントを抜いた後は、30秒ほど時間を置いてから差し込むようにしましょう。
据置台・配管カバーの中
据置台や配管カバーの中に電源コンセントが隠されている場合があります。
給湯器のまわりは、電源以外にもお風呂や床暖房につながる配管も伸びており、見た目はかなり雑然とした印象になります。
そのため、給湯器を据置台などのカバーで目隠しする前提で設計・設置されているケースも少なくありません。
分電盤からの直接供給
電源コンセントを使わず、分電盤から直接電気を取る場合があります。エコキュートや電気温水器の場合や、一部のガス給湯器でも分電盤から電気供給を受けるケースがあります。
エコキュートや電気温水器には、本体に漏電遮断器が付いています。漏電遮断器をオフにすることで給湯器本体の電源を落とすことができます。
マンションのメーターボックス
マンションの場合、共用廊下などに設けられているメーターボックス内に給湯器と、そのコンセントが収められているケースが一般的です。
頻繁/長時間、電源コンセントを抜くのはNG
「電源を都度消しにして少しだけ電気代を安くしたとしても待機電力は消費している。いっそ、電源コンセントを抜いてしまえばもっと節約できる?」と、考える人もいるかもしれません。しかし、給湯器の電源コンセントを抜くのは基本的にNGなので注意してください。
特に要注意なのが冬場です。電源コンセントを抜くと自動ポンプ運転、凍結予防ヒーターなどの凍結防止機能が作動しなくなり、配管部分の水が凍結して破損する危険が高まります。リモコンにエラーが表示されて電源を入れ直すのを推奨された時以外、給湯器のコンセントを抜くのは厳禁です。
給湯器電源の都度消しはガス代の節約になる?
給湯器は、都度消しすれば電気代をわずかですが節約できることがわかりました。一方、ガス代はどうなるのでしょうか。
つけっぱなしにしてもガス代は変わらない
古い給湯器でバランス釜と呼ばれる種火を少しずつ燃焼させているようなタイプなら、確かに都度消しにした方がガス代はかからないといえます。しかし、今ではバランス釜タイプの給湯器はほとんど使われていません。
現在の給湯器はバランス釜と違って電源をつけっぱなしにしていても、それだけでガス代がかかることはありません。しかし、ハンドルがお湯側に傾いているままで水を出してしまい、湯沸かしプロセスがスタートしてガスが点火、わずかなガス代が発生することはあるので要注意です。
過度な電源ON・OFFは給湯器リモコンの接触不良の原因に
給湯器の電源ON-OFFはリモコンのボタンでの操作になります。誤作動によるガス代発生を防ぐために都度消しするという考え方もあるかもしれませんが、過度なリモコンの操作は故障の原因にもなりかねません。
もし、リモコンが何かしらの不具合で故障してしまったら、場合によっては給湯器ごと交換しなければいけないケースもあります。それほどガス代が節約できるわけでもありませんし、リモコンを触りすぎるのはあまりおすすめできません。
給湯器の待機電力を小さくする方法
給湯器にかかる光熱費は、お湯を沸かす際にかかる分よりも待機電力に左右されるといえそうです。つまり、光熱費を下げるには待機電力を小さくするのが重要になります。それでは、給湯器の待機電力をできるだけ小さくするにはどうすればよいのでしょうか。
電源を都度消しする
電源をオフにすれば待機消費電力は約6Wになります。電源がオンになっている時の待機消費電力、約8Wと比較してわずかに少ないのです。したがって、1年間にかかる電気代は、
- 6÷100×24時間×365日=1,366円
となり、電源をオンにしたままでいるよりは年間およそ500円の節約にはなります。電源をいちいちオフにするのは面倒と思うのか、それでも多少なりとも電気代を安くしたいと考えるか意見が分かれるところでしょう。
ただ、都度消しはなかなか面倒なものです。最初のうちはうっかりつけっぱなしにしてしまうこともあるでしょう。それでも、できる範囲で取り組んでみると確かに光熱費が安くなっているのを多少なりとも実感できるはずです。
エコジョーズにする
省エネをセールスポイントにしているノーリツのエコジョーズですが、待機電力はなんと0.9Wとなっています。待機電力による年間の電気代も約213円と一般的な給湯器と比較して桁違いに安くできます。
さらに、エコジョーズなら毎日お湯はりをしても1週間の電気代は約0.93円です。水道料金、ガス料金も抑えられるエコジョーズにすることで光熱費を節約できるでしょう。電源の都度消し以上に光熱費をコストカットしていると実感したい人は、エコジョーズにするのもおすすめです。
まとめ
給湯器は、つけっぱなしにするよりも都度消しにした方がわずかではありますが電気代を節約できます。もっとも、年間数百円しか安くならないので、都度スイッチをオン・オフにする手間を考えたら、つけっぱなしでかまわないと考える人もいるでしょう。
給湯器の電気代を安く抑えたいのであれば、省エネタイプのエコジョーズに交換してしまうというのもひとつの方法です。ただ、給湯器の交換ともなればある程度の時間もかかる上、導入費用も相当にかかります。
まずは電源を定期的にオンオフするようにしながら、エコジョーズなどの省エネタイプの高効率給湯器を検討してみてはいかがでしょうか。