給湯器のエラーコード721の意味は?原因と対処方法を解説
給湯器のエラーコード「721」は、給湯疑似炎検知(給湯側の炎検出回路異常)や給湯立ち消え安全装置回路の異常などで起こるエラーです。燃焼していないにも関わらず、給湯器が炎を検知したためにエラー表示されている状態です。
エラーの深刻度は、状況によって異なります。誤検知であれば簡単に復旧できますが、給湯回路の異常や故障が原因だと給湯器の修理や交換が必要です。
エラーコード「721」が出た際は、自己判断をせずに正しい方法で対処してください。
給湯器のエラーコード「721」の不具合内容
燃焼異常などによって給湯側で疑似炎を検知すると、エラーコード「721」が表示されます。
「721」は燃焼に関わるエラーなので、お湯が出なかったり途中で水になるなどの不具合が発生してしまいます。
疑似炎検知とは?
疑似炎検知とは、短絡状態(ショート)になったことを示す。この状態では、フレームロッドが炎検知できないため、給湯器の燃焼が継続されなくなる。
同様のエラーコードに「720」「722」「723」があります。頭に「72」が付くエラーは、いずれも疑似炎検知(炎検出回路異常)の異常を示しています。
エラーコード72*系統の内容
エラーコード | エラーの内容 |
---|---|
720 | 疑似炎検知、燃焼制御装置回路異常 |
721 | 給湯疑似炎検知(給湯側の炎検出回路異常)、給湯立ち消え安全装置回路異常 |
722 | ふろ疑似炎検知(ふろ側の炎検出回路異常)、ふろ立ち消え安全装置回路異常 |
723 | 暖房疑似炎検知(暖房側の炎検出回路異常)、暖房立ち消え安全装置回路異常 |
同じ疑似炎検知の異常でも、発生した場所に応じて「72」以降のエラーコードは異なります。
おおまかには、燃焼していないのに給湯側で炎を検知している状態
給湯器のエラーコード「721」は、給湯側の炎検出回路異常・給湯立ち消え安全装置回路異常などの不具合を示しています。
実際は燃焼していないのに、給湯器が炎を検知(疑似炎)している状態です。原因としては、炎の有無を検知するフレームロッド、ガスバルブを開閉するガス電磁弁、電装ユニットなどの故障が考えられます。
また、給湯立ち消え安全装置の誤検知や故障の可能性もあります。
給湯器のエラーコード「721」の対処方法
給湯器や暖房などの給湯器の使用を全て停止して、給湯器リモコンの運転スイッチを「切」ります。
しばらく待ってから、給湯器リモコンのスイッチを再度「入」れて、エラーコードが解除されたか確認してください。
エラーコード「721」の表示が消えており、お湯が出て使えるようになっていれば、そのまま給湯器を使用して問題ありません。
もし、エラーが消えずお湯も出ないようであれば、メーカーや給湯器業者に点検修理を依頼してください。
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給湯器のエラーコード「721」の深刻度
エラーコード「721」の給湯器における不具合深刻度は、状況や故障箇所によって異なります。
誤検知であれば、電源リセットでエラーは消えるため、深刻度は低いです。ただし、電源のオンオフでエラーが消えない場合は部品交換を伴う修理の可能性があり、不具合の深刻度が高くなります。
特に、給湯器を8~10年以上使用しているような場合は、念のため業者に相談したほうが良いでしょう。
リンナイの給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は給湯側の炎検出回路異常(給湯疑似炎検知)
リンナイの給湯器エラー「721」は、給湯側の炎検出回路異常が主な原因で、燃焼点火前に着火を検知すると表示されます。
多くの場合、エラーコード「721」が表示されるとお湯が出なくなります。
対処方法・表示内容
お湯の使用を止めた後、給湯器リモコンの運転スイッチを「切」ります。数分待った後、再度運転スイッチを「入」れて、エラー表示が消えているかどうか確認します。
エラーが消えていたら、エラーコード「721」が表示された時と同じ状況(お湯を出すなど)を再現してください。お湯も出る状態でエラーが再発生しなければ、基本的には給湯器を使い続けることができます。
復旧手順の操作をしてもエラーが消えない、何度もエラーが再発生する場合は、メーカーのリンナイや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
ノーリツの給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は給湯立ち消え安全装置回路異常
ノーリツの給湯器エラー「721」は、給湯側で燃焼前に炎を検知した場合に表示され、お湯が出なくなります。
対処方法・表示内容
給湯器の使用を止め、リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待ってから再度運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
リモコンにすぐにエラー表示が出る場合、給湯立ち消え安全装置回路や関連する部品で不具合が起きている可能性があります。
エラーが消えない場合や再発する場合は、メーカーのノーリツや給湯器業者に修理点検を依頼してください。メーカーのサポートでは修理を推奨しています。
パロマの給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は給湯炎検出回路異常
パロマの給湯器エラー「721」は、給湯側で燃焼前に炎を検知した場合に表示されるエラーです。エラーコード「721」が出ると、お湯が出なくなる場合があります。
対処方法・表示内容
給湯器の使用を止め、リモコンの運転スイッチを「切」ってください。何分か経ったら、再度運転スイッチを「入」れてエラーが消えているかどうか確認します。
電源のオンオフをしてもエラーが消えなかったり再点灯する場合には、メーカーのパロマや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
パーパスの給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は給湯擬似炎検出
パーパスの給湯器エラー「721」は、給湯側で燃焼前に炎を検知したことを示しており、不具合でお湯が使えなくなります。
対処方法・表示内容
給湯器の使用を止め、リモコンの運転スイッチを「切」ります。しばらく待ってから、再度運転スイッチを「入」れ、エラーが解除できたか確認します。
対処してもエラーが消えない、何度もエラーが再発生する場合は、メーカーのパーパスや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
東京ガスの給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は給湯疑似炎検知
東京ガスの給湯器エラー「721」は、給湯側で給湯点火前に炎を検知したことを示すエラーコードです。
対処方法・表示内容
給湯器の使用を止め、リモコンの運転スイッチを「切」ります。数分後に再度運転スイッチを「入」れて、エラーが消えているかどうか確認します。
復旧手順の操作をしてもエラーが消えない、何度もエラーが再発生する場合は、メーカーの東京ガスや給湯器業者に修理点検を依頼してください。
長府製作所の給湯器エラー「721」原因と対処方法
原因は燃焼開始前の燃焼(炎有)検知による運転停止
長府製作所の給湯器エラー「721」は、給湯側で燃焼開始前に燃焼(炎有)を検知したことにより、給湯器が運転停止になったことを示しています。
対処方法・表示内容
給湯器リモコンの運転スイッチを「切」った後、しばらく待ってから再度運転スイッチを「入」れて警報解除します。
エラーコードが消えなかったり、再発する場合は、メーカーの長府製作所や給湯器業者に修理点検を依頼してください。
給湯器のエラーコード「721」が直らない場合
給湯器業者に修理・交換を見積もりするのが無難
各給湯器メーカーの復旧手順で対処をしても給湯器エラー「721」が直らない場合、フレームロッドや電装基板などで部品故障している可能性があります。
エラーコード「721」は、専門業者による現場判断でないと原因解明が難しいエラーです。基本的には、メーカーや給湯器業者による訪問にて症状を確認してもらうことが推奨されています。
また、給湯器の使用が8~10年を超える場合には、経年劣化による寿命も考えられます。経年劣化による故障は、部品交換も発生しやすいので修理費用が高額になりがちです。場合によっては、給湯器本体を交換する方が安くなるケースもあるでしょう。
給湯器エラー「721」が直らない場合は、メーカーまたは給湯器業者に修理点検を依頼することをおすすめします。
まとめ
給湯器のエラーコード「721」は、給湯疑似炎検知(給湯側の炎検出回路異常)、給湯立ち消え安全装置回路異常などが原因で起こるエラーでした。
燃焼していない状態にも関わらず給湯器が炎を検出しており、不具合によってお湯が使えなくなるので不便です。
深刻な症状が出ている可能性もあるので、給湯器エラー「721」が消えず改善しない場合は、使用している給湯器メーカーや給湯器業者に相談しましょう。