電気給湯器の基礎知識。ガス給湯器・エコジョーズとの違いと特徴を比較

電気給湯器の基礎知識。ガス給湯器・エコジョーズとの違いと特徴を比較

電気給湯器とは、その字の通り、電気でお湯を作るタイプの給湯器のことを指します。
代表的なものとしては「エコキュート」が有名ですが、また別の発熱の仕組みを備えた「電気温水器」と呼ばれるタイプも存在します。
今回は、こうした電気給湯器に関する基礎知識とともに、ガス給湯器やエコジョーズといった似た給湯器との違いについてもご紹介します。

電気給湯器のタイプ

電気給湯器は、主に電熱ヒーターを使う「電気温水器」と、熱交換式の「エコキュート」の2種類に分かれます。

電気温水器の仕組み

電気温水器は、電熱ヒーターを使ってお湯をつくるタイプの電気給湯器です。金属のヒーターに電気を流すことで発熱させ、その熱で水を温めることでお湯をつくります。電気ポットに入れた水がお湯になる仕組みと、基本的に同じと考えていいでしょう。

電気温水器でつくったお湯を、各部屋に設置したパネルヒーターやパネルラジエーターに送り、その熱で家全体の暖房を行う「セントラルヒーティング」のシステムもあります。

エコキュートの仕組み

一方、エコキュートは電熱ヒーターではなく、外から取り込む空気の熱によって水の温度を上げるタイプの給湯器です。

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクがセットになっています。ヒートポンプユニットに取り込んだ空気の熱を利用して水の温度を上げ、そのお湯を貯湯タンクで保温します。この仕組みを「熱交換システム」と呼びます。

熱交換システムを利用することで、エコキュートは電気温水器の約1/4のランニングコストでお湯をつくることができます。

エコジョーズは排気熱を有効活用できるガス給湯器の一種

エコキュートと名称が似ている給湯器に「エコジョーズ」がありますが、エコジョーズはガス給湯器で、電気給湯器であるエコキュートとはそもそも別物です。

お湯を作る際に発生する排気熱を有効活用することで、省エネ性を高めたガス給湯器で、少ないガス量で効率よくお湯をつくることができます。排気熱の利用で従来80%ほどだった給湯熱効率を、90%ほどにアップすることができ、家計の節約につながるでしょう。

また、CO₂の排出量も従来品より15%ほど削減されるため、地球環境にも優しいガス給湯器と言えます。

電気給湯器のメリット

光熱費を節約できる

電気給湯器は深夜のお得な電力を使ってお湯をつくるので、ガス給湯器を使うよりも光熱費を節約できます。家庭で消費されるエネルギーのうち、約1/4は給湯にかかると言われているため、給湯の光熱費を削減できれば家計に大きなプラスとなるでしょう。

ただし、ご家庭の中には深夜電力でつくるお湯だけでは足りなくて、日中の電力も使うケースがあります。その場合は、かえってガス給湯器よりも光熱費が高くなってしまう場合もあるので、注意が必要です。

非常時にタンクの中のお湯を使える

災害などによって断水になっても、貯湯式の電気給湯器を使っていれば、タンクの中の水を取り出して、非常用の生活水として使うことができます。

エコキュートの場合、貯湯タンクの容量は、主に「370L」「460L」「550L~560L」の3種類。一般的に1人の人が1日に使う生活用水の量は、洗面・洗い物・手洗いなどで30Lと言われています。

災害時はお風呂やシャワーを使わず、トイレも携帯用トイレを使うなど工夫すれば、460Lの貯湯タンクの水で家族4人が3日間使うぐらいの生活用水(飲料水は除く)は確保できるでしょう。

最近は全国各地で地震や風水害が多発しているため、大量の水を災害用に確保できるのは、非常に心強いことです。「エコキュートは災害時に水が使える」という理由で、電気給湯器の購入を決める人もいるほどです。

環境に優しい

ガス給湯器は地球温暖化の原因のひとつとなるCO₂を多く排出しますが、電気給湯器はCO₂の排出を少なく抑えることができます。

また、エコキュートは「ヒートポンプ」という再生可能エネルギー技術を利用してお湯をつくっているので、環境に優しいという特徴があります。

再生可能エネルギーを普及することは、地球温暖化対策として必要なだけでなく、エネルギー自給率の向上という観点からも非常に重要です。

火事の心配がない

ガス給湯器はガスを燃やした炎でお湯をつくるので、万が一火事を起こしてしまう危険性があります。電気給湯器の場合、火を使わず電気的に熱を発生させるため、火事の心配がありません。エコキュートを導入する場合は、キッチンにIHクッキングヒーターを入れるご家庭も多く、その際はキッチンから発生する火災の危険性も回避できます。

電気給湯器のデメリット

スペースをとる

貯湯式の電気給湯器は貯湯タンクにお湯を溜めるので、ガス給湯器などに比べてかなりスペースをとります。

エコキュートの場合、機器の大きさはなんとエコジョーズの10倍ほど!機器の数もエコジョーズは1台ですが、エコキュートは貯湯タンクとお湯をつくるユニットの2台があります。
家の裏側に2台ならべて置くと、かなりの圧迫感があるでしょう。「エコキュートを置きたいけれど、スペースがなくて置けない」というお宅も、少なくありません。

使い過ぎるとお湯が出なくなる

貯湯式の電気給湯器は、タンクに溜まったお湯を使い切ってしまうと、それ以上お湯を使うことができません。大家族や来客の多いご家庭などは「突然シャワーからお湯が出なくなってしまった!」というようなこともあり得るでしょう。
タンクのお湯を使い切った場合は、電気代のお得な深夜電力以外の時間帯にもお湯をつくることになり、光熱費が余分にかかってしまいます。

お湯の出る勢いが弱い

貯湯式の電気給湯器はタンクの中に溜まったお湯を使うため、瞬間式のガス給湯器などに比べてお湯の出る勢いが弱いというデメリットがあります。
減圧弁の設定が低いので、2階にお風呂があるお宅ではシャワーやお湯張りがしづらく、電気給湯器を使用しない方がいいケースもあります。

設置費用が高い

電気給湯器はガス給湯器などよりも設置費用が高額なので、電気代は安くてもイニシャルコストがかかります。
使い続けていれば、電気代の安さでカバーできる場合もありますが、最初の出費は痛いでしょう。

室外機の低周波騒音でトラブルになることがある

電気温水器は問題ないのですが、エコキュートの場合は「室外機の騒音」がトラブルの原因になることもあります。
エコキュートが発する音は40dBほどで、音の大きさとしては静かな住宅地の昼間の騒音程度。生活する上ではごく普通の音なのですが、問題はヒートポンプユニットです。

ヒートポンプユニットの音の大きさは12.5Hzほどの低周波音で、人の耳に聞こえないレベルなのですが、耳には聞こえなくても体内で低周波に反応してしまうことがあります。

そのため、室外機のすぐ向こう側にお隣の家の寝室があったりすると、ご近所から苦情がくる可能性がないとは言えません。トラブルの発生件数としてはけっして多くはありませんが、そういうこともあるということは、覚えておいた方がいいでしょう。

エコキュートとエコジョーズ、どちらがおすすめ?

では、「節約」という観点からエコキュートとエコジョーズとを比べたときに、いったいどちらの給湯器がおすすめなのでしょうか?

光熱費・ランニングコスト節約に有効なエコキュート

毎月の光熱費やランニングコストを節約したいなら、おすすめはエコキュートです。
たとえば4人家族を想定した場合、年間のコストはエコジョーズが約6万円~10万円なのに対して、エコキュートは約4万円~6万円で済みます。

このように、エコキュートはエコジョーズの3分の2のコストでお湯をつくることができるので、毎月の家計費節約を考えるなら、断然エコキュートでしょう。

初期費用を抑えたいならエコジョーズ

ただし、エコキュートは導入のための費用が高いので、初期費用を抑えたい人には、エコジョーズをおすすめします。

たとえば4人家族を想定した場合、エコジョーズの本体価格は約20万円~35万円、設置工事費は約5万円です。それに対してエコキュートの本体価格は約30万円~70万円、設置工事費は約15万円です。

エコジョーズは25万円以上で設置できますが、エコキュートは45万円以上と、倍近い費用を出さないと設置できません。
これは導入時だけでなく、約10年後にやってくる給湯器の交換費用にも関係してくるでしょう。その点を含めて考えると、エコジョーズもエコキュートも、トータルでかかる費用はさほど変わらないかもしれません。

まとめ

電気給湯器には主に「電気温水器」と「エコキュート」の2種類があり、エコキュートは電気温水器の1/4のランニングコストでお湯をつくることができ、タンクの中の水を非常時の生活用水として使えます。

その反面、エコキュートは初期費用が高く、ガス給湯器「エコジョーズ」に比べて10倍ほどのスペースをとることや、使い過ぎるとお湯が出なくなります。

エコキュートを選ぶか、それともエコジョーズを選ぶかは、ご家庭の予算や敷地内の空きスペースなどを考慮して、慎重に検討することをおすすめします。

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