ガス給湯器メーカーの国内シェア率ランキング!メーカーの特徴比較や機器別の普及率なども紹介
給湯器は、私たちの生活に欠かせないものです。しかし、どのメーカーが良いのか、どのような違いがあるのか、知らない方も多いのではないでしょうか。国内の給湯器市場では、「リンナイ」と「ノーリツ」が2強でシェアを分け合っています。
この記事では、給湯器メーカーの国内シェア比率、給湯器・機器の種類別シェア、メーカーごとの特徴や違いなどについて解説します。
給湯器メーカーの国内シェアランキング
ガス給湯器はリンナイとノーリツが国内シェアの約8割を占める
順位 | メーカー名 | シェア率 |
---|---|---|
1位 | リンナイ | 41% |
2位 | ノーリツ | 36% |
3位 | パロマ | 11% |
4位 | パーパス | 7% |
5位以下 | その他 | 5% |
給湯器メーカーは数多くありますが、ガス給湯器において国内シェアの約8割を占めているのはリンナイとノーリツの2大メーカーです。リフォーム経済新聞(2014年)が発表した国内でのメーカーシェア率によると、ガス給湯器の全国シェアはリンナイが41%、ノーリツが36%、その他のメーカーが23%です。
リンナイとノーリツは、長年にわたって給湯器の開発・製造・販売に力を入れており、高品質で省エネ性能の高い製品を提供しています。また、環境に配慮したエコジョーズやエコキュートなどの製品も取り扱っており、多くの消費者から支持されています。
その他のメーカーでは、パロマやパーパスなどが有名です。パロマは国内だけでなく海外でも高いシェアを誇り、安全性やデザイン性に優れた製品を展開しています。パーパスは国内で初めて熱効率の高いエコジョーズを開発したメーカーであり、独自機能や高品質な製品づくりに定評があります。
電気給湯器は三菱電機とパナソニックが国内シェアの約5割を占める
順位 | メーカー名 | シェア率 |
---|---|---|
1位 | 三菱電機 | 27% |
2位 | パナソニック | 24% |
3位 | コロナ | 14% |
4位 | 日立アプライアンス | 13% |
5位 | ダイキン工業 | 13% |
6位以下 | その他 | 9% |
電気給湯器の9割に及ぶエコキュートですが、国内シェアの過半数にあたる51%を占めているのは三菱電機とパナソニックの2大メーカーです。
2018年度高効率給湯機専門誌QTOPIAの集計によると、電気給湯器(エコキュート)の全国シェアは三菱電機が27%、パナソニックが24%、コロナが14%、日立アプライアンスが13%、ダイキン工業が13%となっています。ただし、これらの情報は最新のものではありません。
給湯器・機器の種類別シェア比較
給湯器・機器は、エネルギー源や機能によってさまざまな種類があります。代表的なものとして、ガス給湯器、石油給湯器、電気給湯器、エコキュートなどの種類がありますが、日本ではガス給湯器が最も普及しています。それぞれのシェア率や特徴について確認していきましょう。
給湯器の出荷台数に基づいたシェアの推移
以下は、日本ガス機器工業会(JIA)が発表した2019年度の給湯器の出荷台数に基づいたシェアの推移です。
年度 | ガス給湯器 | 石油給湯器 | 電気給湯器 |
---|---|---|---|
2015年度 | 79.6% | 10.2% | 10.2% |
2016年度 | 80.0% | 9.8% | 10.2% |
2017年度 | 80.4% | 9.5% | 10.1% |
2018年度 | 80.7% | 9.3% | 10.0% |
2019年度 | 81.0% | 9.1% | 9.9% |
参考リンク:ガス・石油機器出荷実績見込みと予測2019|日本ガス機器工業会(JIA)
ガス給湯器のシェアは年々微増
前述の表から分かるように、ガス給湯器のシェアは年々微増しており、国内で最も普及している給湯器と言えます。その中でもエコジョーズの設置は増えており、省エネ性能の高い給湯器への需要が高まっています。
石油給湯器のシェアは年々微減
石油給湯器は年々微減しており、国内で約10%のシェアとなっています。石油給湯器は灯油代が安く、災害時にも安心できるというメリットがありますが、灯油の調達や補充が面倒だったり、排気ガスが出るため室内に設置できないというデメリットもあります。
電気給湯器のシェアはほとんど横ばい
電気給湯器はほとんど横ばいとなっており、国内で約10%のシェアを持っています。電気給湯器の中でもエコキュートのシェアは約90%に達しており、電気を使った給湯器の主流となっています。一方、電気給湯器の残り10%程度にあたる電気温水器は、光熱費が高くなることなどからシェアは少ないままです。
電気給湯器は排気ガスが出ないため室内に設置できるというメリットがありますが、電気代がかかるためランニングコストが高くなったり、タンク容量が大きくなる傾向があるため設置場所や配管工事に注意が必要です。
ガス給湯器3大メーカーごとの特徴比較
国内で最もシェアが高い3大メーカー(リンナイ・ノーリツ・パロマ)ごとに、ガス給湯器の特徴を比較してみましょう。それぞれのメーカーには、独自の技術や機能、デザインなどがあります。各々の家庭に合ったメーカーを選ぶためにも、以下のガス給湯器3大メーカー比較表を参考にしてください。
項目 | リンナイ | ノーリツ | パロマ |
---|---|---|---|
国内シェア | 1位 | 2位 | 3位 |
特徴 | 安心の高品質で機能が充実 | 独自機能と省エネ性能が高い | 高品質でコスパが良い |
保証期間 | 10年間(一部製品は15年間) | 10年間(一部製品は15年間) | 10年間(一部製品は15年間) |
創業 | 1920年9月1日 | 1951年3月10日 | 1911年2月 |
本社 | 愛知県名古屋市中川区 | 兵庫県神戸市中央区 | 愛知県名古屋市瑞穂区 |
上場 | 東証プライム上場企業 | 東証プライム上場企業 | ─ |
リンナイ
リンナイは、国内シェアトップの給湯器メーカーです。創業から100年以上の歴史を持ち、「品質こそ我らが命」という理念のもと、高品質な製品を提供しています。給湯器の部品はすべて国内で生産しており、自社開発の技術力に定評があります。また、マイクロバブルバスユニットなどの独自商品やサービスも展開しています。
リンナイの給湯器の特徴は以下のとおりです。
- 安定・安心を求める方におすすめ
- 部品全てが国内産で品質にこだわり
- シャイニーシルバーのシンプルでスタイリッシュなデザイン
- 保証期間は10年間(一部製品は15年間)
ノーリツ
ノーリツは、国内シェア2位の給湯器メーカーです。1951年に「能率風呂」を発売したのが始まりで、その後ガス瞬間貯湯式給湯器を初めて開発するなど、給湯器開発の先駆者として知られています。また、ビルドインコンロや給湯器のメーカーとして有名なハーマン社を子会社にしています。
ノーリツの給湯器の特徴は以下のとおりです。
- 独自機能を求める方におすすめ
- 見守り機能や残り湯除菌など多彩なサポート機能付き
- 環境省のエコファースト制度に認定された省エネ性能
- 保証期間は10年間(一部製品は15年間)
パロマ
パロマは、国内シェア3位の給湯器メーカーです。創業1911年と最も古参のメーカーで、高品質な商品をお求めやすい価格で提供しています。また、アメリカの給湯器メーカーであるリーム社をグループに加え、世界に市場を持つグローバルな給湯器メーカーとなっています。
パロマの給湯器の特徴は以下のとおりです。
- コスパを求める方におすすめ
- 高品質な商品を手頃な価格で提供
- 世界に市場を持つグローバルな給湯器メーカー
- 保証期間は10年間(一部製品は15年間)
給湯器メーカーに関するよくある質問
使用中の給湯器と異なるメーカーに交換可能ですか?
基本的には可能です。ただし、給湯器のサイズや形状、設置方法や配管工事などによっては、交換できない場合や追加費用が発生する場合があります。
また、メーカーによっては保証期間が異なる場合もあります。交換する前に、専門業者に相談してください。
最も人気がある給湯器はどのメーカーですか?
最も人気がある給湯器メーカーは、リンナイとノーリツです。国内でのメーカーシェア率によると、ガス給湯器の全国シェアはリンナイが41%、ノーリツが36%です。
費用を最も抑えられる安いメーカーはどこですか?
費用を最も抑えられる安いメーカーは、一概にどことは言えません。給湯器の費用は、初期費用とランニングコストの二つに分けられます。初期費用は、給湯器本体の価格や設置工事費などを含みます。ランニングコストは、ガス代や電気代などの維持費用を含みます。
初期費用を安く抑えたい場合は、従来型のガス給湯器や石油給湯器がおすすめです。ランニングコストを安く抑えたい場合は、エコジョーズやエコフィールなどの高効率タイプの給湯器がおすすめです。ただし、高効率給湯器の場合、導入にかかる初期費用は高くなります。
給湯器が壊れやすいメーカーはありますか?
給湯器が壊れやすいメーカーは特にありません。給湯器の故障は、メーカーだけでなく使用方法や環境条件などによっても影響されます。
例えば、使用頻度が低い場合や長期間放置している場合、給湯器が劣化しやすく故障の原因となります。
給湯器を長持ちさせるためには、定期的な点検や清掃が必要です。また、使用方法や環境条件に応じて適切な給湯器を選ぶことも大切です。
まとめ
今回は、ガス給湯器メーカーの国内シェアランキング、電気給湯器メーカーの国内シェアランキング、給湯機器の種別シェアなどについて紹介してきました。
ガス給湯器国内シェアNo.1のリンナイ、No.2のノーリツ、No.3のパロマは、それぞれに高い技術力や品質管理、環境や健康に配慮した機能などを持っています。給湯器の選び方は、自分の家族や住まいに合ったものを選ぶことが大切です。
ガス給湯器や電気給湯器の交換や購入を考えている方は、いくつかメーカーの目星をつけた上で専門業者に相談することをおすすめします。