給湯器の屋外配管の保温材や断熱材はDIYで対応できる?取り付け方や費用目安も解説
給湯器の屋外配管などに断熱材や保温材を付けるのは、配管の凍結防止や直射日光による劣化を防いだり、風雨やその他の衝撃を防ぐという目的があります。
節約するために業者へ依頼せず、自身の手でDIYによる保温材の取り付けや補強はできるのか、と考えている方もいることでしょう。
この記事では、給湯器配管の保温材・断熱材補強をDIYで対応可能か、保温材を取り付けて補強する手順、配管保温工事の費用目安などについて解説します。
DIYで給湯器の屋外配管に保温材・断熱材を補強可能
給湯器の屋外配管に保温材や断熱材を取り付けるのは、簡単なものであればDIYによる対応も十分可能です。
配管用の保温材はホームセンターなどで販売されており、ワンタッチで取り付けられる実用的な製品もあるので、対応できそうなものを選んでください。
自身で保温材を巻く場合は注意!
保温材を巻く場合の注意点ですが、基本的には隙間が空いていたら保温していないのと変わらないので注意しましょう。
また、配管カバーなどを設置していない場合は、保温材などで補強されているとはいえ、風雨に直接曝されてしまいます。
実際、細かい箇所まで丁寧に対応しないと高い効果が出ないため、心配な方は業者に依頼したほうが確実です。
給湯器の屋外配管に保温材・断熱材を付ける理由
給湯器の屋外配管に保温材・断熱材を付けるのは、主に以下の3つの理由があります。
- 給湯器配管の凍結・結露を防ぐ
- 直射日光による劣化を防ぐ
- 風雨やその他の物理的な衝撃を防ぐ
給湯器配管の凍結・結露を防ぐ
給湯器配管の凍結防止は、お湯の状態を安定させる第一条件になります。気温が氷点下に下がる冬には、給湯器内部の水道管や屋外の配管が凍結することがあります。
配管が凍結してしまうと給湯器が使用できなくなったり、最悪の場合は凍ったことによる体積膨張で配管が破裂する可能性があります。
このような配管の凍結を防ぐために断熱材や保温材は欠かせません。また、給水管やダクトが断熱されていないと、結露なども発生してしまいます。
直射日光による劣化を防ぐ
給湯器配管を断熱材や保温材で補強することは、熱だけでなく直射日光による劣化を防ぐ効果も持ち合わせています。
日差しが強い場所では、剥き出しよりも配管を保護をした状態の方が劣化が遅くなるため、給湯時の問題も起こりにくくなります。
風雨やその他の物理的な衝撃を防ぐ
給湯器の配管に対する風雨やその他の衝撃を防ぐ上でも、断熱材や保温材による配管補強が役立っています。
外部からの影響を受けにくくさせ、長く給湯器を安定した状態で使用するためにも、配管の保温材・断熱材補強は欠かせない存在です。
給湯器の屋外配管を保温材・断熱材で補強する工事手順
給湯器の屋外配管を保温材・断熱材で強化する手順は次の通りです。
給湯器下部の配管カバーを外す
まず、配管カバーが付いている場合は、給湯器下部の配管カバーパネルを外します。
配管カバーを外したことで配管部分が全て露出し、作業しやすい状態になります。
古くなった保温材を配管から除去
すでに配管に断熱材や保温材が巻かれている場合、古くなった保温材などを除去します。
新しい保温材を配管に巻きつける
新しい保温材を屋外配管に取り付けていきます。配管に保温材を取り付けた後、キャンパステープを下から上に向かって巻き付けていきます。継手(配管の接合部等)の部分は、保温材が出ないように注意してテープを巻きます。
キャンパステープとは?
水道配管や設備配管などに巻きつける絹目のキャンパステープのこと。巻きつける際は、下から上に向かって2重になるよう斜めに巻き上げる。
保温チューブは取り付けやすい
ワンタッチで取り付けられる保温チューブという保温材は、非常に取り付けが簡単で保温効果も高く、使いやすいのでおすすめです。
保温チューブを使用する場合は、給水管や温水管は太く追い焚き用のペア配管等は経が細いので、内径18(Φmm)と26(Φmm)のように複数サイズが必要になります。
なお、サイズが小さい保温材の上に大きいものを二重巻きすると保温効果が高まります。
接合部(継手)の金属部分など細部まで保温対応
接合部の保温方法ですが、給湯器に繋がる部分の配管は二手に分かれているので、隙間なく保温材を巻きながら継手(接合部)の金属部分までしっかり巻きつけます。
これは金属部分が外気温を非常に伝導しやすいため、対応が甘いと保温効果が減ってしまうからです。
補強が必要な箇所をテープで強化
保温材との間に隙間が生まれてしまうような、補強が必要な箇所をテープで強化します。
特に、保温材や保温チューブを巻いた配管に傾斜などで力が加わっている箇所は、テープで補強して剥がれにくいようにしておきます。
給湯器の配管カバーを付ける
給湯器下部の配管カバーパネルを付けます。側面カバーや前面パネルなど、最初に外したカバーを付けて作業完了です。
給湯器配管の保温材交換・取り付けにかかる費用目安
給湯器の屋外配管などの保温工事をDIYで行った場合の金額、業者に依頼した場合の金額は、そこまで大きく変わりません。
細かな部分への作業対応を考えると、寒冷地などにお住まいの方は、多少割高だとしても業者に依頼したほうが安心です。それぞれ確認した上で、最終的に判断すると良いでしょう。
給湯器配管の保温工事を業者に依頼した場合の費用目安
給湯器の屋外配管などに取り付けられている保温材の交換、保温材による補強を業者に依頼する場合、およそ2,000~5,000円前後が費用目安となります。
工事にかかる費用は、給湯器が設置されている場所や作業する条件のほか、業者によって多少異なります。
施工業者 | 工事内容 | 工事費用 |
---|---|---|
業者T | 配管保温材巻き(施工費用・材料費用等) | 2,200円 |
業者D | 給水給湯配管結び替え(保温材巻き) | 5,000円 |
※上記の各金額は、既に設置されている給湯機器を水道配管・給湯配管・ガス配管の結び替えのみで取り替え工事した際の項目の一つです。標準工事費用の一部。
事例:業者Tの保温工事費用
業者Tの場合、保温工事 配管保温材巻き(施工費用・材料費用等)として、2,000円~前後の金額で工事を行っています。
事例:業者Dの保温工事費用
業者Dの場合、給水給湯配管結び替えに伴う作業で保温材を巻いた工事費用として、5,000円~前後の金額で工事を行っています。
どちらの業者も、配管の保温工事のみではなく、給湯器本体の交換・取り付けに伴う作業で算出されたものです。そのため、保温工事のみを単体で依頼した場合は多少割高になる可能性もあります。
使用者自身がDIYで保温材を交換する場合の費用目安
保温チューブを1~2つ使用した費用
保温チューブを大小2つ用意して、保温性を向上させるために二重で取り付けたい場合は、内径にもよりますが1,000~2,000円前後の費用がかかります。
一つだけの内径で保温チューブを使用するだけであれば、半分の金額で済みます。なお、内径が大きいほど金額が高くなります。
保温材と保護テープを使用した費用
保温カバーなどの保温材を使用し、遮光テープや保温テープのほか、キャンパステープなどの配管保護専用テープなども用いる場合、1,000円前後の費用がかかります。
まとめ
給湯器の屋外配管を保温材で補強するのはDIYでも可能
今回は、屋外配管を保温材・断熱材で補強するのはDIYで対応可能か、保温材を取り付ける手順、保温工事にかかる費用目安、などについて解説してきました。
保温材や断熱材によって屋外にある配管を補強することで、凍結などによる損傷を未然に防げる上、より長く給湯器を使うことができます。
使用者自身の手で屋外配管を保温材で補強することは十分可能ですが、業者に依頼してもそこまで高い金額はかかりません。しっかりとした保温効果が出るように対応できる自信がない場合は、業者に頼んだほうが良いでしょう。
特に寒冷地にお住まいの方は、工事費用も安いので保温材補強について給湯器業者などに相談することをおすすめします。